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障害のある猫が受け入れられる社会に 全盲猫との暮らしを発信する飼い主さんに話を聞いてみた

おたくま経済新聞 / 2023年1月14日 15時0分

障害のある猫が受け入れられる社会に 全盲猫との暮らしを発信する飼い主さんに話を聞いてみた

障害のある猫が受け入れられる社会に 全盲猫との暮らしを発信する飼い主さんに話を聞いてみた

 生まれつきであったり、あるいは事故などで目が見えなくなることもある視覚障害。これはもちろん猫ちゃんにおいても起こり得ることですが、ツイッターで大きな注目を集めているのは全盲の猫、光(ひかり)ちゃんです。

 動画では、主に前足の感覚を頼りに、するすると器用にキャットタワーを降りる様子が見られますが、目が見えていないというハンデを一切感じさせないほどにスムーズで、あっという間に床に降りて見せました。

 今でこそ、飼い主さん宅で元気な姿を見せている光ちゃんですが、元々は生後1か月ごろに非営利の保護猫活動団体「ちーむ にゃいんず」によって保護された子猫でした。

 保護時には酷い猫風邪による網膜剥離を患っており、すでに視力は失われた状態。なんとか一命はとりとめ、風邪症状は回復したものの、全盲という障害を持っているからか、その後なかなか譲渡会等で里親が決まらず。同団体でミルクボランティアをしていた飼い主さんが、家族として迎えることを決めたのだそう。

 当時飼い主さんはすでに2匹の保護猫と生活をしていましたが、全盲猫を育てるのは初めてのこと。大変な苦労があると覚悟していましたが……どうやらそんな心配は杞憂だったようで。

くつろぐ光ちゃん

 光ちゃんはすぐに家の中のレイアウトを覚えるなど、あっという間に環境に適応したそうです。人間においても、障害がある場合は他の感覚が発達する、と言いますが、きっと光ちゃんも聴覚や嗅覚、触覚をフル活用しているのでしょう。

 また、他の猫ちゃんとの関係も良好で、仲良くじゃれ合い、お互いを共に暮らす仲間として認めているとのこと。動画にもあるように、キャットタワーを登ったり、おもちゃやボールを追いかけたりなど、動きはややゆっくりであるものの、健常猫と何ら変わりのない生活を送っているそうです。

共に暮らす猫ちゃんとの関係も良好です

 「全盲だからって敬遠せず、家族に迎えてあげてほしい」という思いから、光ちゃんとの生活を発信している飼い主さん。目の見えない猫のお迎えを検討している方に対し、「床に危険物を出しっぱなしにしない」「家具の配置をなるべく変えない」などさまざまなアドバイスを送っていますが、特に重要なのは「すぐに手を貸さない」ことなのだとか。

 「自分が居ない時でも安心してお留守番が出来るよう、全盲猫がやりたいことをじっと見守る」「どうしても出来ない時は何らかのサイン(光は小さな声で心細く鳴きます)があるので、それまで手を貸さず出来るのを待ち、出来たら思い切り褒めてあげる」と、全盲猫と暮らす際に大切な心構えを教えてくれた飼い主さん。こうした方向性が正しいからこそ、光ちゃんも自立し、のびのびとした生活が送れているのでしょう。

全盲の猫が受け入れられやすい社会へ

 障害のある猫と共に。今はまだ敬遠されがちで、なかなか譲渡先が決まらないという現実がありますが、こうした発信をきっかけに目の見えない猫ちゃんへの理解が進み、今後もっと当たり前に感じられる社会になって欲しいと、切に願うばかりです。

全盲猫と暮らしてます🌸

個体差はありますがキャットタワーも生後半年ころから補助板なしで降りられます。
目が見えない分、他の機能が発達してるので健常者と変わりなく家中走り回って楽しく暮らしてます。
全盲だからって敬遠しないで家族に迎えてあげて下さい😊 pic.twitter.com/rwk60hrlad

— easy_going_myway (@zs41wz3PHyRO0zf) January 10, 2023

<記事化協力>
easy_going_mywayさん(@zs41wz3PHyRO0zf)

(山口弘剛)

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