ウォルターズ・クルワーが経営管理プラットフォーム「CCH Tagetik」を日本市場に拡充
おたくま経済新聞 / 2023年4月20日 10時30分
ウォルターズ・クルワーが経営管理プラットフォーム「CCH Tagetik」を日本市場に拡充
経営管理の領域において世界有数のソリューション企業であるウォルターズ・クルワーは、経営管理プラットフォーム「CCH(R) Tagetik」(以下、CCH Tagetik)を日本市場に向けて拡充することを4月18日に発表。それにともない、同社の経営管理&ESG部門のCEOであるカレン・アブラムソン氏も登壇した記者発表会が開催されました。
「CCH Tagetik」は、すでに1700社以上のグローバル企業が採用。日本ではトヨタやホンダも採用しており、経営管理業務のデジタル変革に乗り出しています。決算・連結、財務・規制報告、さらに拡張された計画・分析機能も提供。経営管理機能をデジタル化することで、経営管理の高度化を実現しています。
■ ESGの透明性を確保することが重要最初にカレン氏が登壇。企業経営の最新動向などについてプレゼンがおこなわれました。
「ESG環境やESGの活動の透明性を確保することが非常に重要になっている」とカレン氏。ESGとは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字をとった言葉です。透明性を確保することは企業が競争力を維持し、存在感を示すために必須になっていると言います。
■ 日本でもESGデータを収集・分析・報告が求められている先進国で構成されるG7は最近、気候変動に関する情報開示の義務化を支持する姿勢を示し、アジア諸国でも多くの国の規制当局が情報開示を今後数年で義務付けるなど、アジア地域のESG意識の転換を促しているとのこと。そして日本でもESGデータを収集・分析・報告することが求められてきているのだとか。
そこでウォルターズ・クルワーは2023年3月に、経営管理&ESG部門を設立。「我々の新部門はESGを戦略的優位性に変えるために支援していく」と語ります。さらにESGの取り組みを企業全体でデジタル変革していくことを支援していくとのことです。
■ 90%以上が「経営管理プロセスに複雑さが増した」続いて登壇したのは、ウォルターズ・クルワー CCH Tagetik 日本マネージングディレクター・箕輪久美子氏。ここ数年で「データ・ドリブン経営を実現する経営管理基盤のニーズが急速に増している」と実感しているそうで、それはグローバル調査の結果にも出ているのだとか。
調査対象者の90%以上がパンデミックやサプライチェーンの混乱などにより、「経営管理プロセスに複雑さが増した」と回答。95%以上が「経営管理の仕組みに不満を持つ」と答えたといいます。日本企業が抱える経営情報管理の課題としては、粒度バラバラだったり、整合性が取れていなかったりするところ。これらの課題に対応できるのが「CCH Tagetik」の経営管理プラットフォームと語ります。
■ 広い経営情報を管理ができるのが「CCH Tagetik」の強み実際に使用している日系の大手製造業の事例を見てみると、200以上の異なるシステムから「データ収集」「組み換え」「整合性チェック」「自動連携」をおこない、財務状況や明細情報などを一か所に集約。これだけの広い経営情報をワンプラットフォームで管理ができるのは「CCH Tagetik」だけといいます。
このプラットフォームをいかして今回発表されたのが、「CCH Tagetik ESG & Sustainability Performance Management」のソリューション。こちらはGRI、SASB、TCFDなど、様々なフレームワークに対応。業種別KPIカタログや計算処理、報告フォーマットなどを事前定義済みで届けるとのこと。
■ 「攻めのESG経営」へそして「攻めのESG経営」を実現するための段階的なアプローチについても紹介。第1フェーズはESG関連の情報の開示や分析、第2フェーズはESG指標と事業計画との連携、第3フェーズはESG経営の視点から、事業ポートフォリオの分析や製品ポートフォリオ再構築と段階的に経営を進化させていくことが大切だと語ります。
箕輪氏は、「日本企業がどんどんイノベーションを起こして世界をリードしていけるように、『CCH Tagetik』はパートナー企業と一丸となって日本企業の変革をしっかりと支援していきたい」と意気込みます。
■ 統合プラットフォームの必要性最後に登壇したのは、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社代表取締役社長の近藤聡氏。統合プラットフォームの必要性について語ります。EYは会計事務所で、世界150か国に約36万人のプロフェッショナルが在籍し、グローバルが保有するさまざまな知識や資産を共有しています。
EY Japanはウォルターズ・クルワーと、2022年6月にアライアンスを締結。日本市場における経営管理の高度化や業務効率化、大量データを単一のシステムによる統合的な管理など、財務や経理部門のニーズに対応しています。
■ 無形価値の開示も必要近藤氏によると、財務状況や明細情報などの財務諸表だけでは把握しきれない無形価値(社会的価値、人材価値、顧客価値)の開示についても対応しなければいけないとのこと。
具体的に言うと、社会的価値は環境や人権への対応、人材価値はダイバーシティ&インクルージョンなど、顧客価値はブランドの信頼性の認知度などです。しかし、これらの情報は簡単に算出できるものではありません。
■ プラットフォームがなければ人海戦術でも無理データが散在しており、幅広いデータをどこからどう取ってくるのかという負荷が非常に大きいです。そもそもどんなデータを取ってくれば良いのかなど、企業としてなかなか定義がしにくく、データを取ってくる部署も多岐にわたるので、統合して報告するのが難しいという問題があります。このような状況ではプラットフォームなしに、「とてもじゃないけど、人海戦術でも対応できない」と訴えます。
今後EY Japanでは、統合プラットフォーム導入に関する構想策定や要件定義の支援、国内開発拠点である東京と九州を中心に「CCH Tagetik」の導入を支援していくと語りました。
取材協力:ウォルターズ・クルワー
(取材・撮影:佐藤圭亮)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
estoma、欧州最大手の格付け機関のCRIFと業務提携
PR TIMES / 2024年9月24日 23時40分
-
サステナブル・ラボ、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーの統合報告書2024で機械学習を用いた非財務・財務指標の相関分析を担当
PR TIMES / 2024年9月19日 16時15分
-
EY新日本、信頼と信用を基盤にAI活用を推進する体制を強化し、 デジタル監査・保証ビジネスを拡充
共同通信PRワイヤー / 2024年9月18日 10時46分
-
JALグループ統合報告書「JAL REPORT 2024」を公開
PR TIMES / 2024年8月30日 17時15分
-
デロイト トーマツ、TOPIX100企業の役員報酬の実態と人的資本の開示内容を分析~74%が役員報酬にESGを反映し、米国企業での割合を上回る
Digital PR Platform / 2024年8月30日 10時3分
ランキング
-
1使用済みのペットボトルを「水筒代わり」に使用している母。不衛生な気がするのですが節約になるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月26日 6時0分
-
2ラブホ従業員が驚いた客の行動「高齢者の団体が“12時間”のフリータイムを利用して…」
日刊SPA! / 2024年9月26日 15時52分
-
3ノートパソコンが壊れてしまう前兆・サインはある? 分かりやすいポイントをパソコンのプロが解説
オールアバウト / 2024年9月26日 20時15分
-
4「うわっ!」と思わず声が…山間部に突如現れる珍名所「アダルト保育園」。中には「だんみつの部屋」も
日刊SPA! / 2024年9月26日 15時51分
-
5ギャル曽根の「さつまいもの食べ方」が至福すぎる “調味料2つだけ”これは覚えたい
Sirabee / 2024年9月24日 4時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください