民主党も「単純所持禁止」導入で妥協? 児童ポルノ法改定をめぐり後退が続く規制反対

おたぽる / 2014年2月19日 9時0分

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 いよいよ、改定案の審議に向けて注目が集まる児童ポルノ法。現状、水面下では与野党での協議が続いており、本格的に浮上するのは春以降と考えられる。この協議の中で、2009年の審議では改定に抵抗した民主党も、今回は単純所持禁止の導入はやむを得ないところまで後退していることが明らかになってきた。昨年示された与党案にあった、マンガ・アニメが実際の事件に影響を及ぼすかの調査研究を求める付帯事項は外せたとしても、単純所持禁止の導入は避けられない情勢だ。

 民主党関係者からの情報によれば、現在、党内では与党との協議を経て対案の作成準備を行っているとされる。民主党は09年には、独自の案を作成し「児童ポルノ」という名称そのものを廃して「児童性行為等姿態描写物」とした上で、範囲を限定すべきという意見を示した。

 ところが、今回はかなり規制への抵抗論が後退。単純所持の導入は避けられないという前提の上で「児童ポルノ」の定義を定めた(現行法の)第2条3号の部分を、もう少し明確にする程度の対案に止まる見込みだ。

 つまり、これまで「単純所持禁止」の導入にも抵抗論の強かった民主党までもが、マンガ・アニメなどいわゆる「二次元規制」が避けられるならば、「単純所持禁止」はやむを得ないという事態に陥っているのである。この背景には、昨年の参院選などで、規制強化に反対意見を持っていた多くの国会議員が落選してしまったことがある。児童ポルノ法制定時から、規制強化に反対の意を示してきた同党所属の枝野幸男衆議院議員は、単純所持禁止がやむを得ないとする意見の拡大には、難色を示しているとされる。しかし、党内に枝野氏への賛同者は多くない。

「枝野さんがひとりで頑張ってもどうしようもない状況です」(同党関係者)
 
 民主党政権が短命に終わり、自民・公明が息を吹き返してきた時期から、児童ポルノ法改定をめぐる規制強化に反対する論は、著しく後退をしてきた。一部では「二次元規制が避けられれば......」という論もあるが、「単純所持禁止」の導入が、特定秘密保護法などに連なる言論・表現の自由への抑圧であることは、明らかだ。昨年、特定秘密保護法をめぐっては、法案が提出されてどうしようもない状態になってから、「左派」がとりあえず国会前を囲むという、悲惨な状況を見せた。果たして、児童ポルノ法をめぐって、これが「エロ」とか「マンガ」「アニメ」だけの問題ではないと国民が気づくことがあるのか? 残された時間は少ない。
(取材・文/昼間 たかし)

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