「性行為を通じて自我の形成を描きたい」実写化されたマンガ『うわこい』作者・糸杉柾宏が“性“を描く理由

おたぽる / 2014年5月31日 13時0分

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 マンガ『あきそら』(秋田書店)など、性をテーマにした作品で知られる糸杉柾宏の『うわこい』(少年画報社)が、実写映画として公開中だ。本作のテーマは「浮気」。幼なじみの女の子・ユノと公認のカップルとして一緒に暮らすユキテル。そんな彼が、ある日同級生のレナと関係を持ったことをきっかけに、次々と「浮気」の関係に溺れていくという物語だ。

 大胆な濡れ場も多い『うわこい』、まさかの実写化にあたって、原作者である糸杉柾宏氏に話を聞いた。

――まず、マンガ『うわこい』はどういうきっかけで始まったんですか?

糸杉 本当タイミングですね。たまたま当時「月刊ヤングキング」(現・月刊ヤングキングアワーズGH/少年画報社)の編集さんと知り合って、声をかけてもらって。それで実際すぐ連載というのはなかなかないんですが、お会いしてすぐ雑誌を送ってもらうようになったんですね。これは編集さんも本当にやる気なんだなと。

 それと、送ってもらった雑誌が面白かったんですよ。「ヤングキング」のヤンキーマンガって絵がうまいのに加えて、読みやすいんです。

 それで、そこでラブコメ的なものをやりましょうという話になったんですね。要は"拳で語るか"、"チンコで語るか"の違いだけでヤンキーマンガもラブコメも変わらないんだ、ということに無理矢理して(笑)。だから、『うわこい』はヤンキーマンガのつもりで描いてます。

――ヤンキーマンガですか(笑)。

糸杉 ほら、ヤンキーマンガって河原と神社で喧嘩するでしょ? だから、『うわこい』では河原の高架下で性行為してる(笑)。ただ、男同士は殴り合ったら友情が芽生えたりするけど、性行為はね。そのあと愛憎劇しかなかったりするから。でも、そこが好きなんですよね。前作の『あきそら』にしても、エロい部分が好きっていう人もいるんですが、内容的には愛憎劇なんですし。

――今作は浮気というのがテーマですけど、結構複雑ですよね。最初は幼なじみで恋人とされるユノがいて、それに対する浮気という感じですが、途中からほかの女の子も出てきて、もう誰が本命でどれが浮気なのか......。

糸杉 シンプルにいっちゃえば、『うわこい』はユノが本妻だったものが、浮気することで本妻が(ほかの娘に)変わっていくというお話なんですよね。"好き"っていうことがどういうことか、あとから気づいてしまった男の悲哀というか......。ユノは幼なじみとして当たり前のように隣にいて、「大好き」って言い合っていて、そんな関係で高校生くらいまで過ごしてきたわけです。その関係が一人の女の子の登場によって壊されてしまう。人間が浮気するのって、そんなちょっとしたきっかけなんですよ。

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