なんてカオスでマニアック! 資料系同人誌が一堂に会する『資料性博覧会07』レポート

おたぽる / 2014年6月19日 20時0分

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 現在、「同人誌」と聞けばほとんどの人が創作マンガやイラストの自費出版、あるいはアニメパロディなどの二次創作を扱った物を思い浮かべることと思う。

 その一方で、マンガやアニメの作品論・評論をはじめとして映画やテレビドラマ等の評論、鉄道やミリタリーの調査、SF小説やミステリ小説の研究、玩具やコレクションアイテム類の研究・リスト化など幅広い趣味活動を同人誌にまとめ、発表をしているサークルや個人も多い。コミックマーケットのジャンルコード内では【マンガ】ジャンル内の評論・情報、もしくは【その他】の大カテゴリー内で扱われる、広く自由研究的なジャンルでありながら大きな島(テーブル卓を固めたブロックのこと)を形成するほどのサークル数を集めている分野でもある。

 そんなさまざまなジャンルの研究誌を発表しているサークルばかりを集めた同人誌即売会『資料性博覧会』が開催されているのをご存じだろうか?

 これは「まんだらけマニア館」のスタッフが中心となって開催されているイベントであり、年1~2回の緩やかなペースで行われている。基本的に中古商品を扱うことの多いまんだらけが主催ということで驚かれる向きも多いかもしれないが、実は2009年の冬から続く歴史ある即売会。初期は中野ブロードウェイ4階の空き倉庫スペースを利用した家庭的な規模の催しだったのが、参加者の増加に伴い昨年より外部に会場を移動。さる5月3日に行われた『資料性博覧会07』では中野セントラルパークの地下ホールで行われた大規模なものとなった。今回は近年盛り上がっているインディーズ玩具・ソフビフィギュアを販売するサークルも多数参加。よりジャンルの裾野を広げると同時にカオス感がさらにアップすることとなった。

 資料性博覧会ではパンフレットに併載されている記事も毎回コアな作りなのが話題となっている。今回は先日夭折された古本屋「籠目舎」の代表であり、水木しげる研究家として知られた伊藤徹氏の業績をまとめた特集で、これだけでも研究誌として大変価値のあるものだ。そして会場で販売されたすべての同人誌は閲覧スペースにて見本誌が自由に閲覧・立ち読みできるようになっている。これはウレシイ気遣い。購入する前に内容を確認できるし、資料系同人サークルに多い「ちょっとアレな人に長時間ブース前に陣取られて大迷惑を被る」リスクの回避率も高まるというもの。

 また、会場限定販売アイテムとして原案・原型・袋イラストと一体一体の塗装をpanpanyaさんが手掛けたソフビ人形「こいのぼりくん 真鯉(panpanya筆塗装)」の抽選販売や、数年前急逝されたアニメーター・荒木伸吾さんが生前手がけていた「荒木伸吾 遺作DVDコミック」販売なども行われた。委託コーナーでは、超カルトな貸本怪奇マンガの復刻本・陽気幽平『とり小僧』や凡天太郎劇画作品集 『不良少女篇』 などの復刻本も販売されていたぞ。 

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