『ラピュタ』『時かけ』の美術監督による貴重なトーク! 「山本二三展」が福岡アジア美術館で開催

おたぽる / 2014年6月20日 12時0分

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 6月15日、福岡アジア美術館にて開催中の「日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展」に、アニメーション美術監督の山本二三さんが来館した。『天空の城ラピュタ』や『時をかける少女』の美術監督として知られる山本二三さん。この「山本二三展」は2011年に神戸で初開催され、2012年から全国への巡回を開始した。昨年は長崎などで開催されている。

 山本さんは長崎県・五島の出身で、7月から放送開始のアニメ『ばらかもん』が五島を舞台としていることもあり、同作のキービジュアルを描いている。なお今回、『ばらかもん』のキービジュアルの展示はなく、こちらは次回以降の展示になりそうだ。福岡だけの展示としては、北九州の門司港駅を背景に『ペリーヌ物語』を起用した盲導犬普及支援ポスターの原画がある。

 山本さんが福岡アジア美術館に来館するのは初日5月31日のギャラリートーク&サイン会、6月1日のデモンストレーション以来である。今回のギャラリートーク&サイン会の時間は、ワールドカップの日本×コートジボワール戦の時間と重なった。そのことから、来客に気遣いを見せつつも「僕も見たかった」と笑いを誘っていた。

 トークは約200点の展示の中から『天空の城ラピュタ』『火垂るの墓』『時をかける少女』『もののけ姫』『希望の木』についてなされた。『天空の城ラピュタ』については、ラピュタに到着後のシーンでは、ラピュタから見下ろして見える青は空ではなく海である、と宮崎駿監督から指示され、それを念頭に置いて描いた話など、『火垂るの墓』では、煙がなかなか描けないところで、高畑勲監督から詩を読むように薦められ、黒田三郎さんの詩集『小さなユリと』を読んだら描けるようになった話などを披露。

 また『時をかける少女』については、細田守監督からキービジュアルで主人公・真琴の立ち位置が左寄りと聞いていたのに描き上げた後に中央になったことで、その箇所をそこまで細かく描き込みしてなかったことを指摘された話に、『もののけ姫』については、ロケで訪れた屋久島の縄文杉が往復で8時間かかった話や、音響のないシーンでは絵に注目が行ってしまい、アラが目立つのではないかと心配したといったエピソードが飛び出した。

 そして現在制作中の『希望の木』については、ちょうど松林を津波が襲ってきたところの絵コンテを描いているという話などがなされた。この『希望の木』は、山本さんが新井満さんの同名詩集に共感して自主企画しているアニメ映画である。テーマソング「いのちのバトン」の作詞作曲は新井さんが手がけており、このほど山本さんの絵を使ったミュージックビデオが公開された。

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