少女マンガ原作の隆盛は“物語“の復権か? 丁寧な演出を積み重ねる『アオハライド』【第一話レビュー】

おたぽる / 2014年7月31日 0時0分

写真

――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ! 7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【7日(月)編】

■『アオハライド』
第1話「PAGE.1」

 集英社刊「別冊マーガレット」連載の咲坂伊緒のマンガを、 吉村愛監督とアニメ制作・プロダクションI.Gによりテレビアニメ化。

 高校1年の終わり、吉岡双葉は中学時代に転校していった初恋の人・田中洸と偶然の雨宿りで3年ぶりの再会を果たす。本来、男子が苦手な双葉。田中洸だけはなぜか大丈夫だったのだが、自分の気持ちを伝えることができないうちに洸は転校してしまっていた。しかし、今の洸は両親の離婚によって馬渕洸と名前が変わり、双葉にも冷淡な態度をとる。もう昔のような関係に戻れないのか......それでも忘れられない時間がある......。

 TOKYO MXでは『一週間フレンズ。』に続き、少女マンガ原作のアニメ化作品となった本作。年末には実写映画も公開が予定されています。

 丁寧でわかりやすい導入の第一話でインパクトには欠けるものの、物語の進行につれ、どんどん面白さが増すタイプの作品だと思います。学校の購買部での万引き疑惑を洸が救ってくれるくだりなど、ぶっきら棒でいながらも密かに双葉のことを気にかけている洸の心情を端的に表す名演出でした。タイトルの『アオハライド』とは、"青い春(アオハル)に乗っていく(ライド)"という意味を表しているそうですが、学園生活の日常を舞台に、日々のありふれた出来事の積み重ねを淡々とかつ感動的に描いてゆけるかに本作の成否がかかっているでしょう。そのためには長期クールで展開してほしいところですね。

 ここ数年で以前に比べ、少女マンガを原作とするアニメが増えてきた印象があります。これはド派手な作風のアニメが溢れた揺り返しで物語重視に戻ろうとする兆候なのか? 原作マンガ・アニメ・実写化というメディアミックスが容易だからなのか? 『アオハライド』はそんな業界の流れを示す試金石となるかもしれない気がします。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『君に届け』『君のいる町』

(文/出口ナオト)

おたぽる

トピックスRSS

ランキング