「テレビ局制作」という挑戦は成功するか? 放送枠の今後を占う『信長協奏曲』【第一話レビュー】

おたぽる / 2014年8月9日 23時45分

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――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ! 7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【11日(金)編】

■『信長協奏曲』
第1話「サブロー信長」

 小学館刊「ゲッサン」連載、石井あゆみの原作マンガを、冨士川祐輔監督とアニメ制作フジテレビによってフルCGテレビアニメ化。

 今どきの普通の高校生サブローはひょんなことから戦国時代へタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、自分に瓜二つの青年・織田信長。屋敷から逃げ出して来た途中の信長は、自分とサブローが入れ替わることを頼み込む。サブローは織田信長になりすまし、歴史の教科書片手にこの時代を戦いぬく道を探るのだが......。平成のチャラ男から戦国のうつけ者へ。ノリと度胸で生き延びることができるのか!?

 1シーズンに1作品は、信長テーマのアニメが放映されている気がする今日このごろ。この戦国乱世にまた一つ名乗りを上げたのが本作。信長と入れ替わるサブロー役の宮野真守さんは『ノブナガ・ザ・フール』でもオダ・ノブナガを演じており、これは狙ってるキャストのか偶然なのか、悩むところです。

 本作は放送局であるフジテレビがアニメ制作会社に発注せずに局内のCG事業部で直接テレビアニメ制作を行うという、日本のアニメ史的にも異例の制作体制を採っているのが特徴。実写で撮影した映像をロトスコープによってトレスし、さらに顔をCGで置き換える大変に手間のかかる手法で作られています。これは本作がフジテレビの開局55周年プロジェクトとしてテレビアニメ版、秋からの小栗旬主演の実写ドラマ、さらにその後の実写劇場映画までも予定されているビッグな企画であるため。挑戦的企画であるところは評価すべきと思うのですが、先行するフルCG作品の『蒼き鋼のアルペジオ』や『シドニアの騎士』に比べると、体と首の繋ぎもぎこちなく見えたりトレスの主線の太さが変わったり、たまに動きの中割りがおかしくなるように見受けられました。

 本作で得たノウハウが生かされるには次回作・次々回作へと繋げてゆくことが重要なはずですが、この放映時間の扱いでは枠が続いてゆくのかしら......? と他人事ながら心配してしまうのでありました。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『織田信奈の野望』『戦国BASARA』

(文/出口ナオト)

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