発育中の子供に悪影響!? 3Dゲームに対するフランス当局の勧告が波紋を呼ぶ

おたぽる / 2014年12月5日 5時0分

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 映像処理技術の進歩により今や驚くべきほど美しく精緻になった3Dコンピュータグラフィックス――。作品世界への素晴らしい没入感をもたらしてくれる一方で、いわゆる"ゲーム酔い"や"3D酔い"の症状を訴える声を聞くことが増えてきたような気もする。そんな中、6歳以下の子供に3D映像を見せるべきではないという勧告がフランス当局から発表されて話題を集めている。

■6歳以下は3D映像を見るべきではない

 ANSES(フランス食品環境労働衛生安全庁)は、視覚機能の発達を損なうおそれがあるとして、6歳以下の子供にテレビやゲーム端末の3D映像を見せるべきではないと世の親たちに注意を促している。

 2000年代中盤からのこの10年の間の3D技術の急激な進歩で、現在かなりの量の3D映像が映画をはじめテレビやゲーム機、PC、スマホなどの電子機器に提供されているのはご存知の通りだ。3D映像が身近になるにつれ、人体の健康、特に視覚機能への影響に関する懸念も高まり、とりわけ幼少期の子供たちにどれほど影響を及ぼすのか、ゲームに夢中になる子供もつ親たちの不安が増している。実際、いくつかのメーカーではこれらの3D機器を子供は使うべきでないと警告しているほどだ。

 こうした背景のもと、フランスでは3D映像がもたらす健康への潜在的リスクについて第3者機関による調査研究が既に行なわれており、今年11月はじめにこの研究結果が公表された。研究によれば、3D映像は眼球に不自然な運動を強制して視力低下や頭痛をもたらし、発育中の子供の視覚機能に悪影響を及ぼすという。そしてこの研究結果を踏まえてANSESは先頃、フランス国民に下記の勧告を行った。

・6歳以下の子供は3D映像技術に触れるべきではない。

・6歳以上13歳以下の子供は3D映像の観賞を適切な時間内に留め、自身と両親はその影響と思われる症状に注意しなければならない。

・視覚障がい者や視覚機能に問題のある者は、職務上による場合を含む3D映像の観賞に制限をもうけるべきである。

 この勧告は映画やゲームなど子供向けの映像コンテンツの制作に関わる業界に大きな影響を及ぼすものであるとして現在、大きな注目を浴びていることはいうまでもない。アニメやゲームなどの「クールジャパン」なコンテンツが人気を集めているフランスだけに、日本の各業界にとって無視できない動きであることは確かだろう。

■3D映像だけを悪者にするのはお門違いか

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