声優業界とコンテンツ業界に一石を投じる!? 新形態の声優事務所「コトリボイス」の狙い

おたぽる / 2014年12月5日 23時45分

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 近年のアニメ人気によって、声優を目指して専門学校に通う声優志望者が急増。いまや"声優の卵"は約30万人といわれている。しかし、現役声優は1万人前後であり、その中でも声優業だけで生活できるのはわずか3%。ほんの一握りの声優だけが脚光を浴びる裏で、日々のアルバイトで生計を立てる無名声優が数多く存在しているのだ。

 こうした現状の中、2014年9月16日、またひとつ新たな声優事務所が誕生した。株式会社コトリボイス──「コストパフォーマンスに自信アリ」を謳う「音声制作のプロフェッショナル集団」らしい。事務所のサイトには所属声優の情報が一切掲載されておらず、ただ純粋に「声」を売っている。

 アイドル声優がもてはやされる昨今において、時代に逆らうように現れたコトリボイスとは、いったいどのような事務所なのか? 設立の経緯やビジネスモデルについて、同社代表取締役社長・子吉信成(ねよし・のぶなり)氏(37)に詳しい話を伺った──。

■「声優のキャリア支援」と「良質なコンテンツを世の中に増やす」

──このたび、新しく声優事務所「コトリボイス」を設立されたとのことで、おめでとうございます。

子吉 ありがとうございます。

──「声優事務所設立」だと現役声優や事務所関係者が独立して立ち上げることが多いですが、コトリボイス設立の経緯をお教えください。

子吉 もともと私は、ゲーム関係を中心としたサウンドクリエイターだったんです。しかし、才能のあるアーティストやクリエイターたちと一緒に仕事をするうちに、彼らをサポートしたり世の中に紹介するポジションの人がもっと必要だと感じるようになりました。それを自分がやってもいいんじゃないかと。

 その後、たまたま知人が立ち上げたコンテンツ制作のベンチャー企業に呼ばれ、コンテンツのディレクションやプロデュースを担当しました。その中で、音声収録の現場にも足を運ぶようになり、次第に若い声優さんたちと接するようになりました。みんな本当に熱心で、声も良いし演技も素晴らしい。しかし彼らの多くは「仕事がない」と困っている。実力はあるのに仕事がない......これはもったいないと思いました。

──若手の声優たちを支援したい気持ちが、コトリボイスの設立につながった?

子吉 設立の理由はもうひとつあります。私はコンテンツ制作の現場でマーケティングやプロデュースの仕事をしていますが、中小の制作会社から「作品に音声を入れたいけど、予算が足りない」といった話を頻繁に耳にするようになりました。音声を手軽に導入することができれば、よりよいコンテンツを作ることができます。そこで「声を入れたい制作会社」と「仕事をしたい声優」という両者をマッチングさせる仕組みを整えよう、と。要するに「声優のキャリア支援」と制作会社さんのお手伝いを通じて「良質なコンテンツを世の中に増やす」こと。これがコトリボイスのゴールです。

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