現実とファンタジーが交錯するプロレスマンガ『ファイヤーレオン』の魅力をファンが解説!

おたぽる / 2013年12月7日 10時0分

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 「月刊ブシロード」に連載中のプロレスマンガ『ファイヤーレオン~新日本プロレス篇』(共にブシロード)が面白い。謎の覆面レスラー・ファイヤーレオンが突如として、新日本プロレスのマットに乱入するところから始まる本作。最新号でまだ第3話ながら、棚橋弘至、天山広吉、小島聡、後藤洋央紀ら実在のプロレスラーが次々と登場し、どんどん面白くなっていきそうな気配をただよわせるこの作品。「月刊ブシロード」1月号が12月7日に発売となることに合わせて、その魅力をいちプロレスファンの目線で解説していきたいと思う。

『ファイヤーレオン』の作者・徳光康之先生は、知る人ぞ知るプロレスマンガの怪作『最狂超(スーパー)プロレスファン烈伝』(マンダラケ・リベンジ・コミックス)の著者。徳光先生自信が熱烈なプロレスファンだから、プロレスのムーブや技の描写は間違いなし。さらに徳光先生がすごいのは、その画力。少年誌っぽいタッチを残しつつ、登場するプロレスラーそれぞれの特徴を見事に掴んでいる。実在の選手を扱うマンガにありがちな美化もなし。天山のゴツゴツした顔や、後藤のムサい感じ、棚橋のキレイな顔立ちとマッチョな体のアンバランスさなど、ちょっとでもプロレスを見ている人なら、「そうそう! この感じ!」と膝を打つであろう。

 もちろん、マンガらしいムーブも見どころだ。第1話でファイヤーレオンが繰り出した、モンゴリアンチョップへのカウンター技"モンゴリアンキック"は秀逸! これからもこのクラスの技が登場するのかと思うと、期待は膨らむ一方だ。

 さらにマンガらしさといえば、バトルや技、選手そのものの強さを、読者にそれとなくわかりやすく伝える人物が必要だ。『キン肉マン』でいえばテリーマン、『魁!!男塾』(共に集英社)でいうところの雷電あたりがそのポジションだろう。本作ではその重責を永田裕志が担っている。永田は元IWGP王者であり、現在の新日本プロレスでも最年長クラスの大ベテラン。その解説は安定感と信頼感がたっぷりで、読んでいるこちらも「永田が言うならそうなのだろう」となんの疑いもなしに納得してしまう。

 今号で第3話を迎える本作で、今のところ個人的に一番アツいのが真壁刀義だ。真壁は作中のプロレスラーの中で唯一ファイヤーレオンの正体を知っているようで、その手掛かりとして"13年前のプエルトリコ"というキーワードが出て来る。ご存じの方も多いと思うが、真壁は実際に2001年8月から海外への武者修行に出ていて、その間カナダ、イギリス、プエルトリコ、ロサンゼルスをサーキットしている。ほら! 本当にプエルトリコに行ってるのよ! この現実とファンタジーがリンクするストーリーも、往年のプロレスファンを惹きつけるには大事な要素だ。

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