【漫画】脇の下に「しこり」発見 “乳がん”疑い、乳腺外科に行くと…医師の“レクチャー”に「貴重な情報」＜作者インタビュー＞

漫画「そのおっぱい、ちゃんと診てもらってますか？」のカット（キクチさん提供）

　エコー画像の見方を教わったことについて描いた漫画「そのおっぱい、ちゃんと診てもらってますか？」（全4話）が、Instagramで合計3万8000以上のいいねを集めて話題となっています。

　ある日、脇の下にあるしこりに気付いた作者。家系に乳がんになった女性が多いことから、「もしかして乳がん？」と不安に思い、乳腺外科を受診することにしました。初めての病院のため緊張する作者でしたが、医師からは診察だけでなく、丁寧なレクチャーとテストがあって…。読者からは、「すてきな先生」「貴重な情報をありがとうございます」「エコーのイラスト、本物みたい！」などの声が上がっています。

■エコー画像を見せてくれない医師も

　この漫画を描いたのは、Instagramで漫画を発表している、デザイナーのキクチさんです。キクチさんに、作品についてのお話を聞きました。

Q.今回、漫画「そのおっぱい、ちゃんと診てもらってますか？」を描いたきっかけを教えてください。

キクチさん「作中の先生に出会って、これまで自分の胸をどれだけ適当に考えていたのか…と思い、その気付きを皆さんにもシェアしたいと考えたからです。また、最後のページで先生のセリフにある通り、『周りの人に教えてください』というメッセージを実行した、という理由もあります」

Q.作中の「しっかり説明してくれる乳腺外科の先生」に診察してもらって、どのような感想を抱きましたか。

キクチさん「作中の先生のように、誰もが『乳腺外科の授業』までしてくれなくても良いとは思いますが、これまでの医師がエコー（超音波検査）画像を何も見せてくれなかったことを残念に思いました。せめて画像を見ながら、今どういう状態かを説明していただき、患者が不安に思うことに対して回答してほしかったです。できるだけたくさんの医師に、作中の先生のような『真摯（しんし）さ』を持ってほしいですね」

Q.その後、大学病院では、どのような検査をされたのでしょうか。

キクチさん「大学病院では、エコーやマンモグラフィ、胸部MRIなどで検査しました。アラサーという年齢にしては細かく検査した方だと思いますが、乳がんの多い家系だったということを加味し、念には念をという判断で実施してくださいました。結果は『悪性腫瘍ではない』という判断でした。ただ、この腫瘍が今後どのように変化するかは分からないので、定期的な検査が必要みたいです」

Q.読者の方の中にも、同じような悩みや不安を抱えている方がいらっしゃいました。皆さんに向けて、アドバイスやエールをお願いいたします。

キクチさん「『検査が痛いのではないか？』という不安から、診察を避ける人は多いかと思います。たしかにマンモグラフィは胸がちぎれそうな痛さですが、それでも痛いのは3秒くらい、エコーであればまったく痛みはありません。エコーかマンモグラフィかは医師の判断になると思いますが、『まずはエコーだけ受けたい』という希望は聞いてもらえると思います。今作をきっかけに、皆さんの受診のハードルが下がるといいなと思っています」

Q.漫画「そのおっぱい、ちゃんと診てもらってますか？」について、どのような意見が寄せられていますか。

キクチさん「『私もこの先生に診てほしい』『信用できる』というような、乳腺外科の先生に対する感銘の声が多かったです。また、『自分が今通っている病院はあまり説明してくれなくて不安があった、でもこれが当たり前なのかと思っていた』と、ご自身の現状に対する気付きの声もありました」

オトナンサー編集部