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婚活カップル破局…切り出した女性に男性がデート代要求、支払い義務は?

オトナンサー / 2021年4月8日 8時10分

過去のデート代、破局時はどうなる?

 婚活サイトで気になる男女が出会うと、お互いをよく知るために交際が始まりますが、中には結婚に至らず、女性から別れを切り出すこともあります。そうしたとき、デートで男性が2人分支払った食事代など「これまでのデート代を支払ってほしい」と要求する男性も一部にはいるそうです。ネット上では、要求した男性を批判する声が圧倒的ですが、別れを切り出した女性は要求に応じる法的義務はあるのでしょうか。

 芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

■法的に男性から女性への「贈与」

Q.婚活で女性が別れを切り出し、男性から、これまでのデート代の女性分を支払うように要求されたとき、女性は要求に応じる法的義務があるのでしょうか。

牧野さん「一般的に支払いに応じる必要はありません。例えば、デートで食事をしたとき、その代金を男性がその場で全額支払ったとします。女性が『ごちそうさまでした』と言って、男性がそれを認めて終わっていれば、法的には男性から女性への『贈与』(民法549条)に当たると解釈されるので、男性から返金を求められても女性は支払う義務はありません。

ただし、男性が食事代を支払い、女性が『次回のデートでは私が支払います』と言い、そのことに2人が合意しているケースはどうでしょうか。この場合、次回のデートで女性はデート代を支払う道義的な義務はあるでしょう。しかし、『次回会うことがあれば支払う』という条件付きの約束ですので、会わなければ条件が満たされないので義務も発生しません。

もし、次回のデート前に女性から別れを切り出した場合、結果的に次回の食事代を負担する義務を免れたことになるので、そもそも、前回の食事代を割り勘にする道義的な義務が生じたとされるでしょう。もっとも、法的な義務を問うのは難しいと思います」

Q.支払う義務が女性になくても、中には、LINEなどのメッセージで執拗(しつよう)にデート代の支払いを求めてくる男性もいるそうです。そうしたとき、どのような段階になれば、法的な問題が発生するでしょうか。

牧野さん「執拗にデート代の支払いを求めてくる場合は、その程度によっては恐喝罪に当たる可能性があります。刑法249条では『人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する』とありますので、社会通念上、相手を恐れおののかせる程度の脅迫を加え、相手が怖がり、支払いを行うことで恐喝罪が成立します。例えば、返済に応じなければ、身体に危害を加えるような態度を示した場合などが該当します」

Q.支払う義務がないのに「余計なことに巻き込まれたくない」と考え、言われたままに要求額のデート代を支払った女性が後日、「支払ったことはおかしい」と考え直し、男性に返金を求めることは可能でしょうか。不可能でしょうか。

牧野さん「義務がないのに支払ったデート代の返金を男性に求めることは可能です。民法703条では『法律上の原因がなく、支払いの義務がないのに支払いを行った場合には、不当利得に基づく返還請求権を行使して、返還を求めることができる』としています。

ただし、男性から、『女性は支払い義務を認めて支払ったではないか』と反論される可能性があります。男女のおごりおごられるの関係はあくまで、信頼関係があって成り立つものですので、破局時には実際に返還を求めるのは難しいでしょう」

Q.婚活では、縁がなくて別れるときに金銭のトラブルが発生しやすいそうです。こうしたトラブルを回避するために事前にできることはありますか。

牧野さん「『デートでは男性が女性よりも多く支払うべきだ』という風潮もありますが、金銭上のトラブルを回避するためには、常に割り勘の対等の立場で臨んだ方がよいと思います。『贈与』が成立して女性に支払いの義務がなくても、男性が執拗に支払いを迫ってきて、女性が怖い思いをする可能性があるからです。

男性側は例えば、デートで食事をする場合、ごちそうすることで女性の歓心を買おうとするのはやめ、女性の側も『ごちそうしてもらって当然』という姿勢は捨てて、お互いに対等な姿勢で臨むことがトラブルを避けることになると思います」

オトナンサー編集部

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