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長引く腰痛の原因は?どうすれば治る?【6つの質問】でその痛みが軽減します

OTONA SALONE / 2019年4月28日 18時0分

慢性腰痛の原因は人によって千差万別、その対策も様々です。

私は腰痛に関わるあらゆる専門家に話をうかがい、あらゆる角度から原因と対策を研究してきました。

 

骨折や病気ではない。腰に悪い生活習慣もない。体の柔軟性にも問題がない。それでも腰痛が消えない。となると、いよいよ身体的な原因ではないのかもしれません。

今回はその判断方法「腰痛問答」について解説します。

 

「よくわからないけど痛い」が慢性化のもと

 

あなたは、自分の感じている痛みが、何をきっかけにして、どんなときに、どのように生じるのかと聞かれて、具体的に答えられるでしょうか?

答えられないとすれば、それが、「何をしても治らない慢性痛」の原因かもしれません。

 

自分の腰痛に対する理解を深めることが、痛みの原因を明らかにする一つの方法です。

「よくわからないけど痛い」という状況から、「痛みとちゃんと向き合うこと」へと理解のステージを進めていきましょう。

痛みを理解できれば、痛みを軽減できる可能性があるのです。

 

痛みの現状を把握する3つの「腰痛問答」

痛みを理解するためには、細かく具体的に、痛みに対する自問自答を繰り返すことが有効です。

まずは現状把握のための3つの質問です。

 

質問①「どこが痛みますか?」

こう聞くと、最初は多くの人が「腰のあたりが痛いです」としか答えてくれません。

そこで次に、より具体的な質問をします。

 

質問「どんなふうに痛みますか? どんなことをすると痛みますか?」

このように聞き直すと、「腰を曲げると痛いです」「ビリっと電気が走ったような感じです」というように、本人の答えも徐々に具体的になっていきます。

そしてさらに掘り下げていきます。

 

質問「普通に立っていると痛みは出ませんか? 腰を反ると痛いですか?」

こう聞くと、「立っているだけでは痛くないです。反っても大丈夫です」と自分の痛みに対する理解が深まっていくのがわかります。

 

このようにして質問を重ねないと、自らの痛みに対して細かく分析してみることはないでしょう。

あなたも先の3つの質問に対して、自分でも答えてみてください。

「やっぱり腰そのものに痛みがある」

「どうやら腰以外を動かしたときに腰に痛みが出るみたいだ」

「冷静に自問してみると、思っていたほどの痛みはなさそうだ」

きっといろいろな答えが出てくることでしょう。

 

痛みに対する自分の感情を具体化する3つの「腰痛問答」

痛みの現状を客観的に理解したら、次に大事なのは、痛みに対する自分の気持ちや考えを具体化することです。

今度は次の3つの質問に答えてみてください。

 

質問「腰の痛みは自分にとってどのような存在ですか?」

すごく嫌なものだったり、運動や日常生活をするうえで邪魔なものだったりするでしょう。

 

質問「どうやったら治りそうですか?」

これは、わからないという人が多いかもしれません。しかし大事なのは答えが合っているかどうかではなくて、治すことを考えることです。

 

質問「痛みがなくなったら、どうしたいですか?」

今まで我慢していたスポーツを思いきり楽しみたいとか、ポジティブな思考に切り替えていくことが大事です。

 

これらの質問の目的は、受け身ではなく、必要な情報を積極的に選択する主体性を持たせることです。それが腰の痛みの緩和や予防にもつながるからです。

痛みを自分でどう捉えるかが、その痛みが慢性化するかどうかにも深く関わってきます。

 

逃げ腰な心が腰痛に

 

そんな心の問題が痛みの原因になるのか? と疑問に感じる人もいるかもしれませんが、これは事実です。

 

一つ例をあげましょう。スポーツをしている学生などの中には、稀に、痛みを「心理的に治したくない」人がいるそうです。

普通は痛みを、一刻も早く取り除きたいはずですが、なぜ「治したくない」状態になってしまうのでしょうか。

 

それは、「頑張っているのに結果が出ないのは、腰の痛みのせいだから仕方ない」と、自分で思い込んでいるためです。痛みがあることが理由のようになってしまって、「自分の腰は痛いんだ」と強く思うことが原因で痛みが現れることがあるのです。

 

このようなときに、腰に目立った異常はないのに痛みがあるという、原因不明の慢性腰痛になってしまいます。この状態に陥っている場合は、痛みは繰り返されます。

例えば、試合が近づいてくるとまた逃げ道が必要になり、痛みを心が生み出してしまうのです。

 

仮病のように嘘をついているのとはまったく違います。本人も意図しているわけではなく、本当に痛みがあるのです。

 

脱・ネガティブ思考で痛みが和らぐ?

近年の研究では、このように心理的なストレスが実際に痛みを生み出すことが明らかになっています。

最初はケガなどがきっかけで生じた痛みだとしても、痛みによって考え方がネガティブになり、ケガが治っても痛みがとれず慢性痛になるのです。

そして慢性的な痛みが長く続くと、さらにネガティブになっていく悪循環に陥ります。

 

この悪循環を断ち切るためには、プラス思考になりやすい環境をつくり出すことが大事です。「よくわからないけど痛い」状態は、不安や恐怖を生み、人によっては逃げ道をつくります。

ですから、まずは痛みを具体的に理解することで、「よくわからないけれど痛い」状態を抜け出してもらいます。

 

そこから先で大事なのは、さらに上を目指し、プラスに持っていくことです。痛みの解消は、マイナスだったものがゼロに戻ったにすぎません。

そこで止めてしまわずに、「痛みがなくなったらこれがしたい」「痛みがなければあれができる」と考えることで、不安や恐怖や「逃げ道思考」から脱出することができます。

 

プラスのイメージは、小さなことで構いません。腰痛が治ったら、今より少し速く歩けるかもしれないとか、少し遠くに旅行に行けるなど、些細なことでも想像してみることが大事です。

 

心の腰痛対策… 痛みをプラスに捉える

 

本人が自分の痛みを自分の言葉で表現し、認識と理解を深めるという変化によって、痛みは軽減されていきます。「実はそんなに痛みは強くないな」とか「腰痛が出ている時間はほんのわずかだな」と理解できるからです。場合によっては「軽い痛みなら上手に付き合っていこう」という結論でも構いません。

 

痛みは、体からの自分への何らかのメッセージ。自分の体の認識を深め、ひいては自分自身に向き合うチャンスをつくってくれるのです。

 

原因不明の慢性腰痛を抱えている人は、次のようなことを自問自答してみてください。痛みに対する今までになかった気づきが生まれて、腰痛解消に向かうかもしれません。特に、長年付き合っているような痛みだと、「いつものこと」としか考えていないことも多いのではないでしょうか。

 

・いつから痛いのか

・何がきっかけで痛むようになったのか

・どういうときに痛いのか

・具体的にどこが痛いのか

・どんなふうに痛いのか

・痛くて嫌なことはあるか

・痛くてできないことはあるか

・痛くてもできることはあるか

・どうすれば痛みがなくなりそうか

・痛みがなくなって困ることはあるか

・痛みがなくなったら何ができるか

・痛みがなくなったら何をしたいか

 

自分の痛みに対する理解が深まることで、腰痛の原因が体にあるのか? または心にあるのか? を客観的に理解し、痛みの原因に対して納得するきっかけになると思います。

 

 

 

さらに詳しく知りたい方はこちら

『あなたの腰痛が治らないのは治し方を間違えているから』

日本腰痛研究開発機構著  2018年12月23日発売  アスコム刊

 

≪腰痛ゼロを目指す専門家集団 日本腰痛研究開発機構さんの他の記事をチェック!≫

 

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