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小林麻耶、「まじめな努力家」のウラ事情に背筋が凍るワケ

OTONA SALONE / 2019年6月21日 21時0分

フリーアナウンサー・小林麻耶が2018年8月に発表した引退を撤回し、ネットで叩かれています。

 

「引退したんだから、二度と出てくるな!」という人は、会社員なのではないかと思うのです。会社の場合「やめます」と言った人が、一年後に出社してきたら「何してんの?」もしくはちょっとしたホラーでしょう。

 

しかし、芸能人のようにオファーがあって成立する仕事の場合、商品価値がすべて。「私は現役です!」と言っても仕事が来ない人は来ないし、反対に「引退します」といっても数字を持っているのなら、声がかかります。現に山口百恵さんは引退後も復帰のオファーが絶えないそうです。

 

麻耶のココロを追い詰めたものとは……

そもそも、なぜ引退することになってしまったのか。
「直撃!シンソウ坂上」(フジテレビ系)で、麻耶本人が語ります。ご存じのとおり、麻耶は妹の麻央さんを乳がんで失うという経験をしています。闘病を発表したころからはじまった週刊誌の報道とネットの悪意的な書き込みにおいつめられ、心身のバランスを崩し、引退せざるを得ないところまで追い込まれていったそうです。

 

確かにあの時の週刊誌は、明らかにおかしかったと思います。麻央さんを最初に診断した医師を週刊誌が待ち伏せし、誤診ではないか?と取材したものもありました。医師には守秘義務がありますから話すはずはありませんし、そもそも週刊誌に聞く権利はありません。病院も写真に写っていましたから、通院している人の中には不安に感じた人もいるでしょう。

 

同情したかと思うと、反発するのは週刊誌のお決まりの手法でもあります。小林姉妹が、たまたま体調のいい日にショッピングに出かけると、「ブランドショッピング」と書かれ、ネットでは「案外元気」「死ぬ死ぬ詐欺」と言われたそうです。

 

その他にも、海老蔵のお子さんたちが使うものをピンク色の大きなバッグに入れ、それを麻耶が持っていたところを写真に撮られたことで、「海老蔵を誘惑している」「後釜狙い」と書かれたそうです。こんな記事を誰も信じるわけがないと思っていた麻耶でしたが、街で会う人にも「再婚するんでしょ?」とか「子どもに関わるな」といったことを言われて傷ついたそうです。本当に怒りがたまっていたのでしょう、麻耶の瞳孔は開いていて、はっきり言って怖かったです。

 

妹さんと亡くした心労に加え、体調の悪化、麻耶の結婚相手を探るため、やまない週刊誌のつきまといに限界を感じた麻耶は、引退することで自分と夫を守ろうとしたと話していました。整体師である夫の施術のおかげで体調も戻ったと話していましたので、婉曲な芸能界復帰宣言だなと思ってみていたのですが、はたしてオフィシャルブログで、仕事復帰が発表されました。

 

麻耶はなぜこうなってしまうのか。私の違和感

ネットでは「また芸能界に戻ってきたら、マスコミの餌食になってしまう」という意見がありましたが、私が思ったのは、麻耶は仕事の上で信頼している人がいるのかということ。

 

週刊誌の過剰報道をやめさせる手段はないこともないのです。一番簡単な方法は、所属事務所経由で出版社にクレームを入れてもらうこと。同番組で、坂上忍が「マスコミとオレらは持ちつ持たれつ」と話していましたが、週刊誌は芸能人がいないとネタに困ってしまいますし、芸能人も週刊誌がなければ宣伝してもらうことができません。

 

特に麻耶のケースのように、誰が見ても明らかに常軌を逸している場合、出版社も訴訟のリスクを抱えたくないですから、申し入れをすれば聞き入れられる確率はかなり高いと思うのです。麻耶がかつて所属していた事務所は大手ですし、さらに売れっ子ほど守られるという人気商売のルールから考えると、なぜ事務所が麻耶を守ろうとしなかったのかが不思議でなりません。

 

麻耶が怒っているのは、週刊誌でもネットでもなく、いつも「人のため」に公明正大に生きている自分の“努力”がふみにじられたからではないでしょうか。

 

大ヒットした麻耶の処女作「しなくていいがまん」(サンマーク出版)。目標達成のための努力が大好きで、運動も勉強もがんばってきた麻耶がテレビというミズモノ業界でおいつめられつつも、自分らしさを手に入れるというお話です。日本の女性は真面目ですから、がまんしている女性がそれだけ多く、共感を得たということでしょう。

 

麻耶はがまんすることはやめられたかもしれないけれど、努力はやめられないのではないでしょうか。

 

きっと麻耶はこの状態なのだと思う。次ページ

〇〇してあげるという名の依存

私は怠惰なので、努力ができる人は尊敬しますが、その中に「怖い」と思う人がいるのです。麻耶は「しなくていいがまん」の中で、TBSに勤務していた時代の目標について書いています。

 

「やりたい番組でがんばることでTBSに貢献し、視聴者のみなさまによりTBSを好きになってもらって、スポンサーさんがたくさんついて、みんなのボーナスが増える」
「自分が有名になりたいとか、人気者になりたいという気持ちは、きれいごとではなく、まったくない」

 

会社員の頃、「早く帰りたい」しか考えていなかった私には、こんな人が実在するんだと驚くしかありませんが、この“野望”が実は挑戦的であることにお気づきでしょうか?

 

スポンサーが増えるかどうかは、番組の視聴率だけではなく、スポンサーの懐状況にもよります。女子アナのせいではありません。そもそも、女子アナの一人の魅力でスポンサーが増えるのは、かえって局に脅威ではないでしょうか? その女子アナが辞めたり、フリーになったらスポンサーが撤退してしまうかもしれないからです。

 

それに「今よりスポンサーを増やしたい」という気持ちは、その番組を担当している人を押しのけて「私なら、もっとやれるけど?」と挑戦しているように聞こえなくもない。

 

努力という謙虚なポーズをとっていますが、根っこにあるのは強すぎる万能感もしくは支配欲ではないでしょうか。

 

もう一つ怖いのは、麻耶が「〇〇してあげる」という表現を取ること。

 

オフィシャルブログの中でも「食べたいものを、自分に食べさせてあげられること」と書いていますが、なぜ「食べたいものを食べる」ではだめなんでしょうか。「〇〇してあげる」派の人は優しいのかもしれませんが、それに加えて「そういうことをしてあげられる私、どう?すごくない?」という上から目線を感じるのです。誰かに「〇〇してあげる」ことで、自分の存在価値を感じるのなら、それは愛というより依存に思えて仕方ないのです。

 

「直撃!シンソウ坂上」で「この結婚は麻央ちゃんのおかげ」と語っていた麻耶。けれど、「しなくていいがまん」によると、夫と知り合ったきかっけは、友人の紹介だそうです。それなら、そこはお友達に感謝でしょう。

 

周囲は麻耶をあれこれ気遣ってくれているのに、麻耶は誰も必要としていない。気にしているのは、常に自分と麻央さんのことだけ。強情を張りながら、荒野を一人歩く麻耶に、癒し系の夫がいることが何よりの救いに思えてなりません。

 

≪フリーライター 仁科友里さんの他の記事をチェック!≫

 

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