更年期世代は「ドライアイ」が進む?コンタクト派は気をつけておきたい「角膜」の話

OTONA SALONE / 2019年11月12日 11時0分

身体のあちこちに思わぬ不調が現れる更年期世代。「夕方になると眼がかすむ」「モニタを見ている時間が長くて眼精疲労が強い」「友人とも老眼の話がよく出る」などの声も聞こえます。

一説に、日本人のうち約2300万人がコンタクトレンズのユーザーで、そのうち900万人はドライアイを抱えているとの話も。

今から20年前に米国から日本にドライアイの概念を導入し、日本人の角膜と向かい合ってきたパイオニア、吉野眼科クリニック院長・吉野健一先生に、更年期世代が気をつけるべき眼の話を教えてもらいました。

 

こんな症状がありませんか?ドライアイのチェックリスト

知らず知らずの間に角膜にはダメージを受けているものです。まずは以下のリストのうち、当てはまるものを数えてください。

■生活習慣

☑ PC画面を毎日連続1時間以上見ている

☑ 通勤途中スマホを見ていることが多い

☑ スマホで動画を見ることが多い

☑ 平均睡眠時間は5時間以下である

☑ コンタクトレンズを使用している

■症状

☑ 寝ても疲れ目が解消しない

☑ 朝から目がかすむ

☑ 光をまぶしく感じやすくなった

☑ 常に目が乾いてショボショボする

☑ 目が重たい感じがする

☑ 目が痛くなることがある

☑ 目を10秒以上開けていられない

 

0~3コ 今のところ大丈夫

4~7コ 要注意

8コ以上 危険

[監修・東邦大学医学部眼科講座(大森)教授 堀裕一先生]

 

目は非常にデリケートな器官です

涙、そして角膜は大変にデリケートです。一口に角膜と言いますが、角膜には5つの層があり、涙も3つの層からできています。まばたきのたびに目の表面に均一な涙の層が作られ、角膜を刺激や乾燥から守ります。

ですから、まばたきが減ると、角膜が乾き、ドライアイの状態になるのです。

そのほか、私はドライアイのさまざまな原因に環境要因、PACSを提唱しています。

 

1 パソコン P

2 エアコン A

3 コンタクトレンズ C

4 ストレス S

詳しく説明しましょう。

 

ドライアイを引き起こす4つの原因

1の「パソコン」にはスマホも入ります。画面に集中することでまばたきは1/4まで激減し、角膜が乾いた状態になります。なお、35歳以上のミドル層、50歳以上のシニア層は涙液の分泌が減っているにもかかわらず、50代でもスマホ利用時間は10代とそれほど変わりません。

 

2の「エアコン」は風が直接眼球に当たることで乾燥を招き、ドライアイの状態に。オフィスで働く人は夏は冷房、冬は暖房と、知らない間にエアコンの風を受けており、思った以上に乾いています。

 

3は「コンタクトレンズ」が乾燥を引き起こします。

 

従来、ハードレンズは鍋蓋理論といって水が戻ってくるのでドライアイにいいと言われてきました。が、硬い分だけ角膜が慢性的な刺激を受け、知覚が鈍ります。

 

結果、乾燥しても反射性の涙の分泌が起きず、ドライアイになるのです。また、レンズの汚れもドライアイの原因になります。

 

いっぽうのソフトレンズは含水率が高いので濡れ雑巾理論といい、眼球の水分を吸い取って表面から蒸発させてしまいます。

 

自分の持って生まれた目によって、傷ができやすいメーカーなど相性があります。どうも目の調子が悪いと感じたらメーカーを変えたほうがいいでしょう。

 

4の「ストレス」は現代的です。人間の不随意運動を司る自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経は興奮したりストレスがあるとき優位になり、副交感神経はリラックスしたときに優位になります。

 

涙の分泌は副交感神経支配で、リラックスした瞬間に分泌されます。ジェットコースターに乗って降りてほっとした瞬間に涙が出るのはこれが理由です。ストレスを受けている間は交感神経優位なので涙の分泌が限られ、ドライアイになるのです。

 

 

ドライアイは女性に多い。予防するにはどうすればいい?

ドライアイは、軽度の場合は人工涙液(目薬)をさすほか、涙点プラグ挿入といって涙を眼球上にとどめる治療、コンタクト利用の場合はレーシック手術を行って刺激を減らすなど、度合いに応じた治療があります。

 

実はドライアイは女性のほうに多く発症します。まず、ホルモンバランスとの関係。生理周期とドライアイは結びついています。

 

次に、お化粧に伴うドライアイ。インラインにアイラインを引くメイクは角膜への傷を増やします。つけまつげや、まつエクにもリスクがあります。

 

さらに、年齢が増すほどドライアイになります。年齢に応じていろいろトラブルがあるのです。

 

では、日常での予防はどうすればいいのでしょうか。重要なポイントはおおむね以下の通りです。

 

1・パソコンを使うときは部屋の湿度を調整する。乾燥させないように。

2・意識してまばたきをする。モニターを見ているときは1/4になっていることを念頭に。

3・モニターの目線を下げる。モニターの位置を低く調整し、「下を向く目線」になるように。

4・エアコンの風邪が直接当たらないようにする。

5・長くパソコンを使わないようにする。

6ストレスをためない、温泉にいったり、リラックスして、ストレスを解消する。

7・マイボーム腺のつまりをなくす。インラインのアイラインはマイボーム腺が全部つぶれるので、インラインメイクはしない。

8・適切なコンタクトレンズを選択する。乾きにくいものを選択する。

 

どれもそれほど難しくないことで、乾燥を防ぐことができます。

 

傷ついてしまった角膜はどう修復する?

この記事は角膜ケア広報事務局主催「角膜勉強会」での吉野健一先生、ライオン株式会社薬品研究所 奥村隆氏の講演の要旨をまとめたものです。

ビタミンAは角膜修復効果が高いものの、粘性の高い油状成分なので、そのままでは水に溶けません。点眼薬に配合するには水と油をなじませる技術が必要です。ライオンは独自の界面活性剤技術を用いてビタミンAを角膜に浸透しやすいかたちで製剤化することに成功。

効果的な点眼薬の使用方法は以下の通りです。

 

1・朝、起きたときに点眼。朝は涙腺の働きが十分ではないので、ここで補充することで快適な1日に。

2・お昼休みやおやつタイムに点眼。乾きや修復を促進します。

3・寝る5分前に点眼。角質上皮は寝ている間に修復するので寝る前に点眼する。

 

ドライアイをじょうずにケアして、快適な目もとで毎日を過ごしたいものですね。

 

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