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老眼鏡をかけると「度が進む」のは本当?|目の話#3

OTONA SALONE / 2020年1月15日 8時30分

更年期世代は急に「目」にまつわるトラブルが増えませんか? よく声が挙がるのが「老眼が急に進んだ」という声。「ホルモンバランスの変化による更年期障害なのか、単なる老化なのかが区別がつかない」という悩みも聞こえてきます。

そこで、ドライアイなど角膜の権威、東邦大学医学部 眼科学講座教授 堀裕一先生に「更年期世代と老眼、目のトラブル」について5つのポイントを教わりました。

 

老眼を進めないために「やってはいけない」こととは?

――最近では「スマホ老眼」や「ブルーライト疲れ」など、昔は存在しなかった技術進化による状態の悪化も耳にします。

眼精疲労やドライアイそのものが「老眼を悪化させる」というわけではありません。

そもそも老眼はどうしても起きることですので、何かをすれば止まる、進むというわけではないのです。

よく、「早めに老眼鏡をかけると度が進むのではないか」と相談されますが、メガネでの矯正は「度の進み」に関連しません。

 

サプリやストレッチ、目を温めるというような緩和も、気持ちがいいのならばぜひやったほうがいいでしょう。ただし、処方の医薬品の中では、老眼の進行を止める効果は現在は報告されていません。

 

目は、酷使すると余計に見えにくくなります。ですので、目が疲れないよう、たとえば1時間に1回は目を休めるなど、もし生活リズムに変えられるところがあるなら意識的に変えてください。そうは言っても、目を使う必要があるから今のように使っているわけで、ここで無理をする必要もありません。

 

僕の実感では、55歳を越えるとみなさんこうした「見えない状態」に慣れてきます。僕は今は毎日遠近両用のコンタクトを使い、書類作業をするときはその上に老眼鏡をかけるという使い分けをしています。こうした対応もいいと思います。

遠近両方メガネは1本で済む手軽さがある一方、見える面積が狭いので、もし持ち歩けるなら距離別に2本、3本と作ったほうがラクな場合もあります。何ごとも自分の生活でストレスなく取り入れらるかを重視してください。

 

大切なのは、近くを見る、遠くを見るなど使途を考え、度がいつでもきちっと合うようにこまめに視力を測定して作り替えていくことです。度の合わない矯正器具は目の疲れを進めてしまい、使う意味がありません。

 

――スマホとの付き合い方はどうでしょうか?

暗闇で明るいスマホを見ると目は疲れますが、その目の疲れが老眼を進めるというわけではありません。

 

スマホの輝度を暗くしたほうがいいかという質問もよく受けます。暗いところで見るには、明るいほうが見やすいのですが、目に光の刺激が入るのであとあと疲れます。そもそも、暗いところで見るということ自体が目の疲れ方に悪い影響を及ぼします。

 

ブルーライトカットをすべきかどうかもよく質問されます。

 

ブルーライトは日中の太陽の光にも入っている成分で、脳が昼間だと錯覚して睡眠障害を引き起こします。目にもあまり良くないですが、体にも良くないです。

 

逆に、真昼間しかメガネを使わないのであれば、ブルーライトカットはなくてもいい場合があります。僕は1日を通じて使うので、老眼鏡にブルーライトカットのコーティングをつけています。

 

次の話>>>(1/16配信)
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【編集部より】

目の疲れ、老眼に関するアンケートを実施中です。3分程度で終わります。ぜひご協力ください。

>>こちらから

 

≪東邦大学大森病院 眼科 教授 堀裕一さんの他の記事をチェック!≫

 

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