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【岩井志麻子】なぜ「不倫はなくならない」のか?

OTONA SALONE / 2020年7月8日 21時0分

一盗二婢三妾四妓五妻。江戸時代から伝わる、男の勝手な「いい女ランキング」「興奮する順番」。これはしみじみ、すごいなと思う。現代にも通用するもんね。

最高なのはつまり、不倫。二番目が奉公人だから、今でいえば部下とか立場が下の女性ね。三番目が愛人。四番目がプロ、風俗嬢ね。そして、最下位が妻。

江戸時代から最高なのは不倫!?

やっぱり大昔から、男の多くは不倫に最も興奮してたわけだわ。でもって、女房は家にいるおっかさん、と見て色気はあまり求めていない、と。
ちなみに江戸時代には、「女房は鰹節」「人の女房は河豚」という言葉もある。妻はそんな味わいはなくても、飽きない。他所の奥さんは美味いが、毒に当たるかもしれない。

このランキングのおもしろさとヤバさは、最上位と最下位がくるっと入れ替わるところだ。自分にとって最高の人妻は、その夫からすれば最下位の妻。自分にとって最下位の妻は、別の男から見れば最上位の人妻。

しかしこれ、女側から見た男ランキングは伝わってないというか、二の部下の男、三の半ば公認の愛人、四のプロ男性などは、当時の庶民の女にはなかなか縁もなかったというのもあるか。今なら、あり得る。そして今なら、男の言い分と同じ気がする。

ときめき、興奮、快楽って、背徳感や罪悪感とセットになりがちだから。

 

幸せには二種類ある

ちょっと違うけど、体にいい酒や健康にいい煙草、カロリーゼロの焼肉やスイーツって、もしあったとしてもそんな食べたい飲みたいと、強く引き寄せる魅力には乏しいよね。使用料、定額の入場料だけで遊べて、絶対に損しないカジノやパチンコなんかも。

体によくないのはわかってる、でも気持ちいい。ああきっと肥っちゃう、でも美味しい。もしかしたら破滅しちゃうかも、ううん、きっと大勝ちすね。みたいな心の揺れ動き、精神のアップダウン、自分は今生きている、と思わせてくれるよな。

もちろんこの世には、配偶者しか要らない、体にいいものしか食べない、健全な遊びしかしない人もいて、そういう人達を退屈じゃないか、なんていう気はない。

幸せって、興奮系と平穏系があるじゃないよ。前者が強めの人は不倫し、後者が大事な人は不倫しない。でも、どちらかだけの人しかいない世界って、怖いよね。

 

≪作家 岩井志麻子さんの他の記事をチェック!≫

 

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