石原真理子から杏まで、なぜオンナは「不倫」に苦しめられるのか

OTONA SALONE / 2020年9月25日 21時0分

昭和のワイドショーで忘れられないシーンがあります。

女優・石原真理子がレポーターに囲まれて、やいのやいの責められていました。

この頃の石原は売れっ子の仲間入りをした安全地帯・玉置浩二との熱愛が噂されていましたが、玉置は郷里に糟糠の妻がいた。つまり、玉置と石原は不倫関係でした。

 

昭和のオンナの理不尽。不倫してもされても、怒られていた

レポーターから「奥さまに何か言いたいことがありますか?」というような意味の質問がなされ、石原が「(玉置の妻を)知らないので、言うことは特にない」という意味合いの返しをしたところ、スタジオで「妻をバカにしている」と文句を言われていたのです。

 

いや、知らない人に何か言うことのほうがおかしいでしょうよ。

 

それでは、番組は不倫された側、妻の味方なのかというと、そうでもないのです。別の例を挙げましょう。

 

「不倫する男」の側は責められなかった不思議

女優・風吹ジュンは音楽プロデューサー・川添象郎と結婚してお子さんもいましたが、夫を若い女性に奪われてしまう。その女性はかつて「地上げの帝王」と呼ばれた不動産王とも交際していた「魔性の女」。

 

この女性については林真理子センセイの「アッコちゃんの時代」(新潮社)が詳しいのですが、女性が妊娠していたことから、風吹は離婚を決めます。ここで、レポーターはどさくさに紛れて「なぜ、川添さんを奪われてしまったと思いますか?」と聞いていました。

 

要するに、不倫をする独身女は「妻から夫を奪う、ふてぶてしくて性悪な存在」、夫を奪われる妻は「何か至らない点があるから、夫がほかの女に走る」、どっちにしても「女が悪い」わけです。問題を作った男たちをワイドショーが追いかけないのも不思議でした。

 

平成の後半以降は「おとなしい一般人」がいなくなる

時は流れて、平成末期から現在。今も不倫の報道は続いていますが、昭和と明らかに変わったことが2つあります。

 

まず1つめ。売れたミュージシャンが、糟糠の妻を捨てると言うのは、半ば「当たり前」のこととされてきましたが、現代はそうとは言い切れません。

 

たとえば、ゲスの極み乙女。の川谷絵音は、紅白歌合戦にも出場し、国民的ミュージシャンへの道を歩きはじめます。既婚者であることを公表していなかった川谷ですが、タレント・ベッキーと恋に落ち、二人は将来を誓い合います。

 

しかし、川谷がベッキーを正月に長崎の実家に連れて帰ったこと、また離婚の話し合いの進捗状況に関するLINEが「週刊文春」に流出したことで不倫が確定されて大バッシング。ベッキーは仕事をお休みすることになってしまいました。

 

週刊誌はネタ元を明かさないので、推測にすぎませんが、川谷のスケジュールを知っている、携帯を触ることができる人となると、かなり限られた人になるでしょう。

 

SNS時代で危険度の増した「シロウト」その炎上基準は

同様にシロウトの逆襲と言えば、アンジャッシュ・渡部建の多目的不倫も思い浮かびます。一般人女性を多目的トイレに呼び出し、口による奉仕を求めた件です。この不倫は昭和なら表に出なかったのではないでしょうか。

 

ベッキーと川谷は結果こそダメになりましたが、お互いに愛し合ってる感じが伝わってきましたが、この二人には精神性を感じない、もっと言うと完全に女性とのことは遊びに私には見えます。

 

昭和の価値観では「遊ぶのは男の甲斐性だけど、遊ばれるのは女の恥」ですから、昔はこういう経験をした女性は、わざわざ自分から“恥”をさらすことはしなかったと思うのです。

 

昭和の不倫は「誰と誰」というカップルの知名度勝負なところがありましたが、令和に話題になる不倫というのは、「女性をどう扱っているか」、性のはけ口にしていないか、家政婦扱いしてないかがポイントになっているように感じます。

 

不倫された妻は責められなくなったものの…

2つめは、女性向けメディアが「不倫された妻」を責めなくなったこと。

 

前述したように、昔は「不倫されるのは、妻に不満があるから」と妻に原因を求める人はたくさんいました。が、現代でこんなことを言ってるのは、おじさん御用達のタブロイドと、ある程度ご年配の高名な夫婦カウンセラーでしょう。なお、センセイ方は、夫婦円満、セックスレス防止のために手料理作れしか言いません。

 

夫のしたことで、妻が責められることがなくなってよかったよかったと言いたいところですが、今度は不倫された女性たちは「おかしな課題」をつきつけられているのではないでしょうか。

 

「識者が怒りを表出しない時代」に大衆の怒りが向かう先とは

「女性セブン」において、コラムニスト・山田美保子センセイとタレント・アンミカが不倫について語りました。アンミカは不倫されても離婚に踏み切らなかった女優・貴城けいを、「許すのも愛、すごい決断」、佐々木希に関しては「懐が深い」とほめていました。貴城けいの夫は俳優・喜多村緑郎で、不倫相手は女優・鈴木杏樹です。

 

昨今流行りの「誰も責めない」論調でコメントしたのでしょうが、この言い方だと不倫されて離婚した女性、たとえば女優・杏は「懐が浅い」ことになってしまいませんか?

 

そもそも、不倫されても結婚生活を続けることが、「許す」ことを意味すると言い切れないと思うのです。

 

結論から言いましょう、「懐深く」接したところで彼らは不倫をやめない

ここで、昭和の「懐の深いオンナ」の代表、女優・仁科亜希子をご紹介しましょう。歌舞伎俳優・十代目・岩井半四郎を父に持つ仁科は、学習院女子高校卒のお嬢さま。芸能界入りして、お嫁さんにしたい女優、お嬢さま女優として人気を博しますが、大河ドラマ「勝海舟」出演中に主役の松方弘樹と恋に落ちます。

 

しかし、松方は既婚者。当然周囲は大反対し、仁科は「彼に会えないなら、死ぬ」とガス栓をひねったこともあるそうです。紆余曲折を経て、二人は結婚。仁科は家庭に専念します。

仁科は典型的な尽くす妻で、夫には靴下をはかせてあげて、長期の地方ロケに行く際は荷物の中に避妊具まで入れておく「よくできた妻」「懐の深い妻」と言われました。

 

が、結局は松方の浮気が原因で離婚しています。

 

「懐が深い妻」であっても、不倫する夫は不倫をやめないし、夫婦仲には何の関係もないということです。

 

昭和は遠くになりにけりと言いたいところですが、男女関係に関しては今も昭和の価値観は残っています。オトコに都合のよい論理に飲み込まれないように、特に昭和生まれの女性は気を付けるべきかもしれません。

 

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