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突然の夫の浮気。「離婚準備」って何から始めればいい?【40歳からの離婚塾#1】

OTONA SALONE / 2021年1月31日 11時30分

好きな気持ちさえあればできる結婚ですが、離婚となると話はまた別。

 

やっかいな姻族(結婚でできた家族のこと)、お金、その後の生活費用、など具体的にイメージしておかないと「負け組」感いっぱいの離婚になりかねません。

 

「してよかったと思える離婚」にするために準備すべきこととは何なのでしょうか?

 

洗練されたショートカットが似合うスレンダーな紗英さん。サバサバした明るさが魅力の彼女が私の元に相談に来られたのは昨年2月のことでした。

 

■学生時代に知り合い、結婚、出産。順調な人生だったが…

紗英さん(40歳)は、 美容学校で出会った同い年の猛(タケル)と28歳で結婚。学校を卒業してから別の美容室に勤めていましたが、結婚を機にタケルの母親の営む美容室に転職しました。

 

20人もの美容師を抱える、地元では有名な美容室です。社長の義母(65歳)は、タケルが5歳の時に事故で夫を亡くしてから一人で起業し、ここまで美容室を大きくしてきたレジェンド美容師。

 

紗英さんとタケルはなかなか子どもを授かりませんでしたが、念願かなって35歳で女の子を出産。それを機に紗英さんは専務であるタケルの扶養に入り、今も時短勤務で月10万円ほどの手取りで美容師を続けています。

 

5歳になる娘は年中でかわいい盛り。食費・水道光熱費・電話代・保険料・家賃はすべてタケルの口座から引き落とし。食費や日用品代もタケルの家族カードで買い、何の不自由もない生活でした。

 

紗英さんの給料10万円は自由に使えるものの、娘のブランド服や友達とのランチに消えています。貯金はほとんどしていませんでした。

 

■まさか、彼女と…?突然知ったタケルの裏切り

紗英さんの時短勤務は、10時の始業準備から15時まで。固定客のカットなどをしていました。かわいい娘の子育てもでき、平穏な時間を過ごしていました

 

ですが、ある日突然タケルさんの裏切りを知ってしまったのです。

 

相手は同じ会社の美容師、夏希(28歳)。おとなしく、美容技術もまだまだなので、タケルが居残り指導をしていました。

 

ここ1年で急に綺麗になってきたなと思っていましたが、専務タケルの妻である紗英が出社しても挨拶をせず、タケルの業務を手伝っていたりと、不穏なサインが。

 

とはいえ、まさか一回りも年下で不器用なあの娘に限って……。

 

そんなある日、紗英さんは娘と2人でランチに出かけました。その日はお店の定休日で、タケルは同業種の会議があるから遅くなると言って出ていったはずが……なんと、タケルと夏希が手を繋いで歩いている現場を見てしまったのです。

 

とっさに娘には見えないように他の場所に連れて行きましたが、怒りで手が震えていたそうです。

 

■許せない。離婚準備に必要なものは何?

学生の時の恋を実らせ結婚し、不妊治療も一緒に乗り越えてきたタケルの裏切り。紗英さんは到底許すことはできませんでした。

 

そこで、実際に離婚するならどのようなことを準備すればよいかとFPである私の元に相談に来られたのです。すぐにアクションを起こしたくても貯金もほとんどなくどうすればいいかとのことでした。

 

まず、離婚した場合の生活費を考えてみました。

今は生活費のほとんどを出してもらっていますが、離婚すれば当然紗英さんがすべて負担することになります。母親ですからもちろん娘を連れていく希望です。

 

・家賃(地方都市) 5万5000円
・食費 3万5000円
・水道・電気代 5000円
・ガス・灯油代 8000円
・通信費 7000円
・雑費 3000円
・教育費 7000円
・交通費 1万円
・保険料(学資保険含む) 2万5000円

 

ここまでの必要最低限の支出で15万5000円となりました。今まで自由に使ってきた娘さんの服や紗英さん自身のおこづかいを考えると手取り20万円は必要です。

 

「養育費があるからなんとかならないかしら?」と紗英さん。世の中の現状は、そんなに甘くありません。

 

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によると、母子世帯の母で養育費の「取り決めをしている」は 42.9 %で、約4割が取り決めをしています。

 

しかし、離婚した父親からの養育費の受給状況は「現在も受けている」が24.3 %。じつにシングルマザーの4人に1人しか受け取ることができていません。今回も念のため、「養育費が払われなくても困窮しないように」というスタンスで準備をしたほうがよさそうです。

■明るい門出にするための離婚準備とは

もし、相談をせずに勢いで離婚を切り出してしまっていたら、どうなったでしょう。

 

貯金がほとんどない紗英さんは実家に帰ることになったでしょう。フルタイムで美容師として働いても生活するのにギリギリな状況になったと想像できます。

 

離婚は2人の気持ちの勢いだけではできません。ましてや紗英さんの勤務先は夫の母親の会社です。

 

もし、離婚調停がうまくいかず裁判になった時に、義母と調整してタケルさんの給与を減額して給与証明を出された場合、「養育費算定表」で収入の少ない夫として計算され養育費がほとんどもらえなくなるケースも想定する必要があります。

 

実際、夫や夫の親族が経営している会社の役員の場合、裁判などでもめるとこのようなあくどい調整をしてくる場合もあるのです。最悪の事態を想定しておき、自分だけは例外と思わないほうがよいでしょう。

そのような離婚負け組にならないために、本気で明るい門出を迎えるためにはしっかり準備をする必要があります。

 

①離婚後の具体的な生活シミュレーションをして毎月生活できる収入基盤を整える。

②別居して数カ月生活できる貯金をしておく。

③保険の名義を自分に変え、夫が解約できないようにしておく。

④離婚後の住まいを確保する。

⑤相手に離婚原因を証明できるようにしておく。(浮気、暴力、金銭トラブルなど)

⑥もちろん自分の不貞行為禁止。

⑦年金分割はどうなるか、自分だけの年金額を調べる。(女性の年金額はかなり少額のことが多い)

⑧顔も見たくないくらい相手を嫌いと思えるかどうか。

 

少しでも好きな気持ちがあれば、やり直す方法を探してみたいですね。一度は本気で好きになった人ですから…

 

■心構えをしっかり持った紗英さん。現在は

ご相談に来られた後、紗英さんは社長である義理のお母さんに相談しました。すると、義母はタケルさんに激怒。夏希さんを含め4者面談したそうです。

 

タケルさんは、指導しているうちに情がうつってしまったが、離婚して夏希さんと結婚すると考えたことはないと断言。離婚して一緒になろうと夏希さんに言ったことは一度もなかったようでした。

 

夏希さんはそのようなことは言ってくれないにしても、本気だったようで泣き崩れていたようです。

 

話し合いが持たれた後、コロナ渦で美容室の収入が激減したため、やむを得ない人員削減が必要になりました。朝礼で義母がそのことを伝えると夏希さん自ら自分が退職すると名乗り出たそうです。

 

夏希さんが退職したとはいえ、すぐ夫婦仲良くとはなれないないようです。しかしタケルさんはコロナ渦で増えた定休日、家族との時間を大切にしてくれている、今度何かあってもいいようにしっかり貯金はしていきますとメールがありました。

 

■怒りにまかせて離婚を口にせず、冷静に設計してから!

離婚を考えるとすぐ行動に移したくなるかもしれませんが、勢いで手続きしてしまうと必死で働いてもゆとりのない生活になったり、老後資金が枯渇して生活保護を受ける状況になりかねません。

「離婚してよかった」と思える明るい門出にするために、その後の生活をしっかりイメージしてみてください。

 

≪ファイナンシャルプランナー(CFP🄬) 稲村優貴子さんの他の記事をチェック!≫

 

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