44歳から始めた婚活。復縁したのはいいけれど…?【40代編集部長の婚活記#262】
OTONA SALONE / 2021年8月11日 17時0分
40代の婚活は、思ったより楽しいものかもしれない。そしてついに「40代編集長(改・編集部長)の婚活記」スタートから祝・5周年! 第1回の公開日は2016年8月10日(水)17時。【新連載・40代編集長の婚活記#1】というタイトルで、カウンセラーの先生と対談したことからスタート。形式も文体もいまと全然違うんですよね。
そこから始まって、ついに婚活歴・丸5年を迎えたOTONA SALONE編集部長・アサミ(49歳)。これまでの婚活で100人以上もの男性と出会ってきたわけですが。
時は数年前に遡って、ジェントルさんとの復縁編。復縁するやいなや、彼から「引っ越す」と告げられて……!? この話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。
【40代編集部長の婚活記#262】
広い部屋に引っ越す彼、その真意は?
復縁して次のデートは彼のおうち。かつて付き合っていた頃は毎週のように行っていた場所。
彼の家に行くまで「また毎週ここに来るのかな」「遠いわけではないけど毎回いろいろ持ってくるのはめんどうだから私物をちょっとずつ置いていこうかな」なんてことを考えていたけれど、予想外の展開が待っていた。
彼が来週引っ越しをすると言う。私の家から歩いて15分くらいの場所だった。往復するのがだいぶラク! しかも、3LDKですって! 1つは彼の部屋、1つはアトリエ。じゃもう1つの部屋は? もしかして「あなたの部屋だよ」なんて言われちゃったり……!?
ちょっぴり期待してたけど!
脳内で勝手なポジティブ妄想を繰り広げていたけれど、ものの見事に一瞬で打ち砕かれる。
ジェントル「ここは娘の部屋。うちに来たときはここで寝られるように」
アサミ「あぁ、娘さん」
冷静に考えて私の部屋であるわけないよね。彼の新居は復縁する前に決まっていたのだから。このエリアに決めたのは、私の家が近いことも理由のひとつだって言ってくれたけど、
ジェントル「知ってる人もいるし、土地勘もあるし」
と言っていた。いまは元奥様と一緒に暮らしている中学生の娘さん。彼女が小学生のときはこのエリアに家族で住んでたんだよね。知っている人がいる=娘さんにとっても友達がいる、って意味もあるのか。
機嫌を損ねたくないし
元奥様と娘さんは確か、都内ではなく地方に住んでいた。もしかして、例えば彼女が都内の大学に進学したら一緒に暮らすことを想定しているの?
1部屋を娘さんの部屋にする理由を、もう少し掘り下げてみたいと思ったけれど……。結局、そのとき聞くことはできなかった。復縁したばかりだし、ヘンに深堀りして彼の機嫌を損ねたくなかったから。以前のお付き合いのときに、彼はセンシティブで、気づかぬうちに機嫌を損ねていた部分があったことはわかっている。同じ過ちはしたくない!
ちょっぴりモヤモヤしながらも、近所に引っ越してくれるという私にとってポジティブな側面だけを見ることにした。そうよ、いま幸せなんだから、あえていま彼の家族のことを話し合わなくてもね。一緒にいられること、二人だけの幸せを満喫しよう!
一緒にいられるだけで幸せ
アサミ「来週のお引越しって、土曜日?」
来週ってことは、ちょうど1週間後の土曜日かなと思った。
ジェントル「うーんと、金曜日」
アサミ「金曜! 引っ越し当日お手伝いしようと思ったのに。さすがに会社休めないわ」
来週の金曜日は打ち合わせや会議が詰まっている。もうちょっと先だったら平日でも調整できるのに。
ジェントル「いいの。大丈夫。業者さんに頼んでるから」
アサミ「でも荷造りだけでもお手伝いします。明日、少しやりましょう」
少しでも彼の役に立ちたいと思ったのに……。頼りにされてないのかな?
断られてちょっとシュン
ジェントル「いいの、いいの! アトリエも含めて全部まるっとお願いしてるから」
アサミ「ちょっとくらいはお手伝いしたいんです」
ジェントル「いいんです」
私の手を、まるで大切なものを愛おしく思うかのように彼の手が包みこんだ。
ジェントル「可愛らしいこの手に、力仕事なんてさせられないんです」
キュンとした。こんな風にやさしく大切に扱われたら、もう何も言えないじゃない。
大切にされてる実感!
アサミ「ありがとうございます……(照)」
ジェントル「手伝ってくれる気持ちはうれしいよ。でもね、このスベスベのお肌が荒れたりしちゃ困るじゃない。お引越しってホコリもすごいから」
アサミ「はい」
ジェントル「ねぇ、どうしてこんなにお肌がスベスベなの?」
私の手を、腕を撫でながら尋ねてくる。以前からスキンシップや褒め言葉をたくさん言ってくれる彼だから、驚くことではないのだけれど、やっぱり照れちゃう。
けど、うれしい。褒められることってこんなにうれしいものなんだ。
「褒められる」よろこび
ジェントル「ホントに40代? 年齢ごまかしてない?」
アサミ「ごまかしてません!1972年生まれです」
ジェントル「僕の知っている40代女性でこんなに手や腕がすべすべな人いないよ?」
以前のお付き合いでも思っていたけれど、こんなに褒めてくれる人に出会ったことがない。それに手や腕の肌なんて誰かと比べたことはない。自分の肌がスベスベだなんて思ったこともなかった。私なんかより肌がキレイな人はたくさんいる。
アサミ「いやいや、そんなことないです。40代でも50代でもお肌スベスベなかた、けっこういますって」
ジェントル「そうなの? じゃ、僕が出会ってないだけかな」
アサミ「そうだと思います」
褒め言葉は、小さな自信に
ジェントル「それにしても本当にスベスベ。キメ細かいね。日本女性の肌はみんなこんなにキレイなの? 何でお手入れしてるの?」
アサミ「ハンドクリームとかボディクリームで保湿はしてますけど……特別なことじゃないからなぁ」
そうなんだ、私の手や腕をスベスベと思ってくれる人がいるんだ。彼の褒め言葉は、ほんのちょっとだけ私に自信をくれた。
ジェントル「保湿が大切って言うものね。他には?」
アサミ「えぇ、あるかなぁ? うーん、あんまり料理っていうか、炊事しないから?」
自炊することなんて、当時は月に2~3回あるかどうかだった。作るといっても炒めるだけとか、茹でるだけとかそんな程度。
ジェントル「なるほど。洗い物で手荒れすることあるもんね」
アサミ「手荒れしたくないから炊事しないわけじゃないですけど」
ジェントル「料理は僕がするから、あなたはスベスベなお肌を保っててね」
料理好きな男、料理をしない女
アサミ「少しは私もお手伝いしますっ」
ジェントル「いいの。僕は好きで料理してるんだから」
アサミ「いつから料理するようになったの?」
ジェントル「子供の頃、たぶん5~6歳の頃からかな。母が料理してるところに興味があってキッチンで見てたの。料理ができていく過程がおもしろくて」
アサミ「そんな幼い頃から!」
まったく料理に興味を持たないどころか「料理をしないキャラでいく」と決意していた幼少期の私。「男子厨房に入らず」の時代から考えたら性別が逆といってもいいような私たち。ある意味『割れ鍋に綴じ蓋』のごとく、料理好きな男と料理をしない女。需要と供給があってるのかしら。
料理とジェンダーの問題
ジェントル「うん。最初は見てるだけだったけど、途中からお手伝いさせてもらえるようになって。そしたらつくる過程もおもしろいし、出来上がるのもうれしくなって」
アサミ「料理というか、モノづくりとして興味深かったのね」
ジェントル「そうだと思う。粘土や工作とか好きだったから、同じような感覚だったかな」
アサミ「その頃からクリエイティブ気質だったんですね」
男らしいとか女らしいといったことでなく、クリエイティブという視点で料理に興味を持った彼。料理をいわゆるジェンダー論じゃないところで捉えていることがステキだと思った。
そう考えると幼少期に「女らしく思われないために料理をしない」と決意した私は、当時の決めつけに囚われていた一人。ちょっと自分を恥ずかしく思った。
「料理=女子力」に異議あり!
料理って本来は男とか女とか関係ないよね。食べることは生きることだから。料理=女子力じゃない。生活力だ。ジェントルさんの考えるように、クリエイティブ力でもある。
ジェントル「男の子なのに料理とか、図画工作とか、そういうことにばっかり熱心だったから、母はちょっと心配してたみたいだけどね」
アサミ「私と真逆ですね。料理はしないわ、家庭科のお裁縫も課題も母にやってもらうわ(苦笑)。高校3年生の春休み、姉と二人暮らしを始める直前ですけど、母がさすがに心配したのか『お米の炊き方知ってる?』って聞いてきたくらい」
ジェントル「お米の炊き方、知らなかったの?」
アサミ「いちおう知ってましたよ! 家庭科の授業で教わったから。でも、りんごの皮むきの練習はしました(笑)」
ジェントル「『女の子なんだから料理しなさい』みたいなことは言われなかったの?」
アサミ「全然言われなかったですね。祖母も母も姉もいたからキッチンが狭くなるからかな(笑)? 料理を強制されることはなかったし、女の子だからなんだとか、言われた記憶はまったくないです」
それぞれが育った家庭環境
ジェントル「のびのび育てられたんですね」
アサミ「はい。いちおう食事の前に料理を並べたり、食後に食器を片付けたりは手伝いましたよ」
ジェントル「アサミさんを見てると、いいご家庭で育ったなって感じがします」
アサミ「え、ごくフツーの家庭ですよ? 裕福な家庭じゃないですし」
ジェントル「そういう意味じゃなくて。安定した、穏やかな家庭で育ったんだなって」
少し物憂げな表情をみせた彼。以前付き合っていたときに「家庭が複雑だった」と聞いたことがあるけれど……。センシティブな家庭の話題に足を踏み入れていいのかどうかわからなくて、会話を別の方向へと持っていった。この点が、その後の二人の関係に深く関わっていくことも気づかずに……。
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【次回は8月18日(水)17時公開!お楽しみに】
【前回はコチラ】 【40代編集部長の婚活記#261】復縁したのに!?「これが最後」と言った彼の真意とは
≪OTONA SALONE編集部長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫
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