あんなに食いしん坊だった私なのに、今や「食欲がない」…これ更年期のせい?
OTONA SALONE / 2021年9月30日 17時0分
「最近なぜか食欲がない」「食欲不振で食事が苦痛」など、40~50代になり、こんな悩みはありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。
更年期女性のお悩みのひとつに「食欲不振」があります。
今回は、更年期の食欲不振の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期と仕事のストレスが重なり、食欲が湧かない……
今回のエピソードは、コロナ禍に入る前に相談を受けた方のお話です。広告代理店で働くかよこさん(45歳)はそのころ食欲不振が続いて悩んでいました。
「更年期も気になる年齢ですが、これまでとくに目立った不調はなく、アクティブに過ごしていたんです。ただ、ちょうど仕事で大きなプロジェクトを任されたのをきっかけに、食欲不振になってしまって……」
最初は、単純に忙しくて食べることを忘れたり、仕事のことで頭がいっぱいだったりするせいかと思っていたそうです。
「残業続きで長時間オフィスにいるとどうしても疲労がたまりますが、食欲も空腹感もないので食べられず、力も出ません。『食べなきゃ!』と思って無理やり食事をとろうとすると、気持ち悪くなってきてしまいます」
次第に、家族や友人との食事も楽しめなくなり、食べることが苦痛になってきたというかよこさん。
「きちんと食事がとれていないせいか、次第にからだがだるい、頭がぼんやりするといった不調も出てきて……日常生活にも支障が出て困っています」
「更年期は自分を労わらなきゃ」上司の言葉に励まされ受診
「最近、元気がないみたいだけど大丈夫?」
ある日の職場で、10歳年上の女性の上司から声をかけられました。
そこで、かよこさんは、食欲がないこと、以前のように食事を楽しめないこと、力が湧いてこないことなど、最近の体調不良を上司に相談してみました。
「きっと更年期なんじゃない? 私も40代は体調不良でつらかったのよ。この時期の女性は、自分をしっかり労わってあげないとダメよ!」
そう上司から厳しくも優しいアドバイスを受けたかよこさん。
「まだ、自分は更年期には早いと思っていたけれど、もしかしたら体調不良の原因は更年期なのかもしれない」
上司からの言葉をきっかけに自分の更年期を自覚し、病院を受診することにしました。
更年期は胃腸の症状が出やすい! 自分メンテナンスのきっかけに
かよこさんは、更年期外来のあるレディースクリニックを受診し、最近の食欲不振とそれに伴うからだの不調を相談しました。
「更年期はホルモンバランスの乱れによって、自律神経系に不調が生じます。すると、胃腸の働きが悪くなり、消化不良や胃もたれ、吐き気などが起きやすくなり、それが食欲不振につながります」
そう医師に言われて、漢方薬が処方されました。
処方された漢方薬は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)。
補中益気湯は、生命エネルギーである気を補い、胃腸の働きを高めて食欲不振を改善します。
「漢方薬を飲み始めて1週間ほどでしょうか、からだのだるさが改善してきました。そして、だんだんと空腹感や食べたいという気持ちを感じるようになってきました」
次第に、美味しく食事ができるようになったというかよこさん。
それと比例するように、どんどん体調もよくなってきたそうです。
「お医者さんから、ストレスや疲労がたまると食欲不振が悪化すると言われたので、これまでの生活習慣や自分との向き合い方も見直すことにしました。おかげで、毎日元気に過ごせています」
食欲不振で悩むなら漢方薬を試してみて!
西洋医学でも改善することは可能ですが、服薬をやめると元に戻ってしまうことが多いのも事実です。
漢方では、体質改善によって低下している消化管機能やを改善し、自律神経系の不調をも正整え、根本から体質改善します。
「美味しく食べたい」
「食欲不振を体質から改善したい」
そんな方には食欲不振に対して医療現場でも使われている、自然由来の漢方薬がおすすめです。
漢方医学では、気の不足やからだの過剰な水の滞りが胃腸の働きを低下させることで、食欲不振を生じると考えます。
食欲不振は更年期によくみられる症状のひとつです。
食欲不振の根本改善に役立つ漢方薬はいくつもあります。
不調の改善と根本的な体質改善を目的としている漢方薬は、自然成分がからだにやさしく働くため、毎日のむだけで、お悩みの症状の解決を目指せます。
更年期の食欲不振におすすめの漢方薬を3つご紹介します。
<更年期の食欲不振におすすめの漢方薬>
・六君子湯(りっくんしとう):胃もたれや消化不良も気になる方に。
・茯苓飲(ぶくりょういん):吐き気や胸焼けも気になる方に。
・人参湯(にんじんとう):冷えや下痢、疲れも気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
すべてスマホで完結するので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
更年期の食欲不振には漢方薬を試してみて!
あなたを悩ます食欲不振は、更年期が原因かもしれません。我慢せずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気に過ごしていきましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
≪あんしん漢方 薬剤師 清水 みゆきさんの他の記事をチェック!≫
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