「会えない時代に不倫する妻」あまりにも辛い現実とは【不倫の精算#33】前編
OTONA SALONE / 2022年1月20日 20時0分
後ろ指をさされる関係とわかっていても、やめられない不毛なつながり。
不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。
【不倫の精算#33】前編
久しぶりに会う既婚女性。その表情は驚くほど暗い
既婚のPさんは40歳、はじめて挨拶を交わしたときから清潔感のある装いと柔らかい笑顔が印象的で、会話のテンポも合うので個人的に親しくなるまで時間はかからなかった。
約束から会うまで、テンションの変わらない様子は安心感があって、お互いの家庭や夫のこと、婚外恋愛や不倫についてなど、いろいろな話題で盛り上がる時間が楽しかった。
そんなPさんに変化が見えたのは、新型コロナウイルス感染症が流行して自粛生活が当たり前になった頃だった。
気軽にランチに行くことができなくなり、LINEで「窮屈だけど、仕方ないよね」「マシになったらまたご飯食べに行こうね」など送りあっていたが、あるとき
「ごめんなさい、どうしても会いたくて」
とお茶を提案された。理由を話してくれないことを不審に思いながらも承諾し、当日は大きなカフェのテラス席で待ち合わせた。
彼女を見てまず驚いたのが、表情の暗さだった。
デザインの素敵なニットに明るい色のスカート、薄いメイクにきれいに上がったまつ毛は以前と変わらないが、ぼうっと翳った瞳はマスク姿だと気弱さを強調するようで、明らかに様子がおかしかった。
「久しぶり。
……だけど、どうしたの?」
彼女を奥の椅子に導きながら挨拶もそこそこに尋ねると、瞳を上げないまま
「ごめんね、こんなふうで。
ちょっと、疲れちゃって」
と、Pさんは低い声で答えた。
「あなたが書く不倫の記事、ネットで見るよ。
それで、今日はどうしても話したくて」
不倫、という言葉が出た瞬間、今日の約束の“理由”に思い至った。
こういう出だしのとき、次に続くのは自身の「告白」であることがほとんどだからだ。
「……」
何も返さずにいると、Pさんはマスクの紐に指をかけて位置を直してから、こちらを見た。
「実は、不倫していて」
暗い表情は、そのつながりが決して幸せではないことを、伝えてきた。
コロナで浮彫りになる「人生を分かち合っていない」夫の存在
「……どうして、不倫なんか」
それまで、夫についての不満は聞いていたが、自分で「まあどこもこんなものよね」と肩をすくめて片付けていたPさんだった。
「何かね、もう、夫に我慢できなくなったの」
Pさんは下を向き、ぽつんとつぶやく。
「え?」
「あの人、会社から在宅で仕事するように言われて、ずっと家にいるんだけど、何もしないのよ。
掃除も洗濯も今まで通り私だけやっていて、子どものお迎えすら嫌がるの。
『俺は仕事をしているんだ』って、私はこんなときでも出社しているのよ? 少しは家事を手伝ってくれてもバチは当たらないじゃない」
そこまで一息に話す姿は、溜め込んでいたであろうストレスを想像させた。
「前からそう言っていたもんね、共働きなのに旦那さんはゴミ捨てしかしないって」
以前の会話を思い出しながら答えると、Pさんからちらっと視線が飛んできた。
「そう。どこもこんなものだろうと思っていたの。
でも、家にいる全部の時間が仕事なわけないでしょう?
私が会社に行っているときにちょっと掃除機をかけたり洗濯機を回したりすることが、そんなに負担なの?」
Pさんの言葉は尖っていく。
会ったときは翳りばかり見えた瞳は、今は怒りのせいか光が宿っていた。
言葉にしたことで、聞いてくれる人間が目の前に現れたことで、鬱屈した思いがやっと出口を見つけたようだった。
言い訳しながらする不倫ではない。これは「離婚しないための不倫」
「……」
黙っていると、Pさんはそのまま夫への不満を語り続けた。
店員さんが盆を持って近づいてきたときも、無視するかのように「何様のつもりよ」「誰がそのお菓子を買ってきたと思っているのよ」と、低いトーンのまま言葉は止まらなかった。
在宅勤務になったにも関わらず、以前と変わらず何も家事をしない夫。
家にいる時間が増えたことで今までより小さな用事を増やす夫。
妻の負担を目にしても、「俺は仕事で家にいるのだから、家事はお前がしろ」とあっけなく背中を向ける夫。
妻には一言もねぎらいの言葉をかけず、感謝もしない夫。
Pさんから漏れてくる罵倒は、もはや「不倫の言い訳」ではない。「不倫に走る理由」としては、十分に重たいものだった。
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