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認知症は私も怖い。でも悲観するより、こう考えましょう【樋口恵子 老いの地平線】#1

OTONA SALONE / 2023年11月17日 12時30分

親が年をとってきた。自分自信の老後も不安……と悩むことはありませんか?

「悲観することはありません」と語ってくださるのは、今年91歳の樋口恵子さん。

樋口さんに言わせれば、60代なんてまだまだ若い。70代は老いの働き盛り!90代になっても一つひとつが発見の日々なのです。

今回は、どんな世代にも読んでいただきたい話題の新刊『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』から、樋口さんからの痛快なメッセージを抜粋してご紹介します。

 

悲観するより人に聞け

90代になった私が、最初にダメになったのが曜日の観念です。

私は70歳まで東京家政大学の教授をしておりました。定年退職した後、80代になってから再びご指名いただいて、東京家政大学・女性未来研究所の所長に。というわけで、私は定年延長的な生活を80代半ばくらいまで続けたのです。

職員会議の日付は忘れちゃいけないし、月に一度くらいは定例会議がありますから、80代になってからも曜日の観念は常にもっていました。

 

ところが大学の仕事がなくなったら……まず曜日がわからなくなりました。寝て、起きたら「今日は何曜日だったかしら?」。ボケの限りを尽くしています。

娘にも朝、聞かれます。「お母さん、今日は何曜日?」と。テストされているのがわかるから、こっちは「はて?」と真剣に考えます。日々、こんな調子です。

思い出の詰まった「モノ」は、昔の記憶を呼び覚ます「キー(鍵)」になるから、無理に捨てなくていいのだとか。それを聞いて、正直ほっとしましたね。特に捨てられないのは本や資料。自分の生きた証しですから。今も、どんどん増えています。

でも、これがわからないあれもできないとあれこれ考えて悲観するより、人に聞け、です。曜日の観念がなくなっても、身近に頼れる人がいるのであれば、聞けばよいのです。

そんなときのためにも、バカにしないで教えてくれる人を2〜3人つくっておくといいかもしれません。毎日のように「今日は何曜日?」なんて聞かれる電話につき合ってくださる親切な方がいらっしゃれば、ですけれど。

 

私の場合は幸いにも心強い助手やシルバー人材センターの人が週に二度ほど自宅に来てくれますので、「今日は何曜日?」「今週のスケジュールは?」と繰り返せば、多少のあきれ顔はされつつも教えてもらえます。

90歳を過ぎて、これだけスケジュールが立て込んでいることはありがたい。身近にスケジュールを管理してくれる人がいるというのは心強いものです。

次のページへ▶▶老いが多様なら亡くなり方も多様。でもみんな、誰かのお世話にならなきゃ死ねないのです

 

※この記事は『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』樋口恵子著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

 

 

 

 

≪主婦の友社 OTONA SALONE編集部さんの他の記事をチェック!≫

 

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