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84歳で家を建て替え。片付くメドは付きませんが快適に暮らしています【樋口恵子 老いの地平線】#5

OTONA SALONE / 2023年11月19日 12時30分

親が年をとってきた。自分自信の老後も不安……と悩むことはありませんか?

「悲観することはありません」と語ってくださるのは、今年91歳の樋口恵子さん。

樋口さんに言わせれば、60代なんてまだまだ若い。70代は老いの働き盛り!90代になっても一つひとつが発見の日々なのです。

今回は、どんな世代にも読んでいただきたい話題の新刊『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』から、樋口さんからの痛快なメッセージを抜粋してご紹介します。

 

モノを捨てるより、家を建て替えるのが私らしい

無謀だと言われつつも84歳で家を建て替えました。お金もかかりましたし、引っ越しの疲れも予想以上でした。でも、毎日の暮らしが本当にラクになりました。決断してよかったと今は思います。

40代で建てた木造2階建ての家は、亡夫と私の膨大な本と資料で、痛めつけられていました。2007年の大雨で盛大な雨漏りが始まり、270万円かけて修理したんです。でも東日本大震災の後、耐震性の検査を受け、震度5以上の地震に見舞われたら全壊の恐れあり、と専門家に言われて。私の寿命が木造の家の寿命を追い越してしまったのですね。

もともとは、私の老いの住み処としては、有料の民間高齢者施設に入るつもりでしたが、家を処分したら同居している娘の住むところがなくなってしまう。娘にせめて家くらいは残してやりたかった。親子で住んでいると、相続税の軽減もあるため、建て替えを決意しました。

84歳で建て替えた自宅には、エレベーターをつけました。荷物を2階へ運ぶのに役立っています。でも普段は階段を使って、なるべく歩くようにしています。 自宅の廊下を往復するのも立派 なリハビリにつながります。

建て替えのときに娘から、「荷物を半分捨てるように」言われたんですよ。過去の自分の人生を捨てるようで、捨てられるものが哀れで……

引っ越し応援団とともにやっと3分の1ほど減らしましたが。ひとりだったらとてもできなかったでしょうね。いくら税制上有利とわかっていても、虎の子の貯金が減ると心細さも募って、一時、金欠うつにもなりました。

 

新しい家に住んで、もう7年。書棚はいっぱいで段ボール箱も積み上げられたまま、片づくメドもつきません。でもすきま風なく、冬暖かく、夏涼しく、それは本当に快適です。疲れたらすぐに横になれるように書斎と寝室をひとつづきにしたんですよ。部屋のすぐ近くには風呂場とトイレも設けて。

エレベーターや手すりをつけて、バリアフリーの家にしてあるので、この家で自分らしい人生を懸命に生き続けたいと思っています。そしていよいよ家で暮らせなくなったら高齢者施設(有料老人ホーム)で介護を受けることも検討するつもりです。

 

次のページへ▶▶老後の暮らしを快適にするために「家に置くべきもの」って?

※この記事は『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』樋口恵子著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

 

 

 

 

≪主婦の友社 OTONA SALONE編集部さんの他の記事をチェック!≫

 

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