1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

仕事を辞めたいけど「辞められない」ときに、私が考えたこと

OTONA SALONE / 2018年4月9日 21時0分

仕事を辞めたいけど「辞められない」ときに、私が考えたこと

どんなに仕事が好きな人でも、一度は仕事が嫌になったり辞めたいと思ったことがあるでしょう。特に、意にそぐわない異動や配属を経験したときはなおさら。

ですが「仕事を辞めたい」と思っても、簡単に辞められない事情があると思います。そんなときの対処法を、私自身の経験からご紹介したいと思います。

 

入社早々、希望しない配属先へ

私が入社して最初に配属された部署は、自分の希望とはまったく異なる部署でした。女性ファッション誌を希望していたのですが、配属されたのはシニア向けの健康雑誌。読者ターゲットは、60~80代の男女。いわゆるシニア層です。扱うネタは「酢大豆が効く」とか「血糖値を下げる〇〇のコツ」といったものでした。

配属が決まったときは、正直ちょっとショックでした。希望もしていないし、その雑誌の内容にも興味が持てなかったし、読者ターゲットとも大幅に年齢が違うし……。同期の半分以上がもともと希望していた部署へ。女性の同期に限れば、私以外の全員が、希望通りの配属だったのです。

「なんで私だけ……」。そう思う気持ちがなかったと言えば、ウソになります。

 

それも会社の「人材育成」の判断

希望しない配属先だったとしても、会社が人材育成するうえでの判断であり、その時点での評価。私が希望していた部署には私よりふさわしいと評価された人が配属されたわけです。

そもそも会社員ですから、必ずしも希望が通るわけじゃありません。むしろ世の中、希望が通らないことのほうが多いものです。まずは、与えられた場所で頑張ってみよう。そこで良い評価が得られれば、次は希望が通るかもしれない。そう考えを切り替えました。

当時の私にとって配属されたその部署は、内容に興味がわかないし、オシャレな雑誌でもない、読者ターゲットも自分とかけ離れている、編集部も年齢がかなり年上の人ばかり。

……と、正直に言ってなかなか関心が持ちにくい状況だったのです。それでも「頑張ってみよう」と思えたのは、当時の編集長の存在があったからでした。

 

「面白い」を何か1つ探してみる

どんな希望していない仕事だとしても、面白いものや興味が持てるものが、何かしら1つは見つけられるものだと思います。私にとってはその「面白い」が、編集長でした。

その編集長はとてもユニークな人で、配属前の研修時にたくさんの部長や編集長が講義をしてくれたのですが、ダントツに話が面白かったのです。

「この編集長のもとなら、働いてみたい」と思いました。

この編集長から学ぶことたくさんありました。たぶん、現在の私の仕事のやり方、考え方のベースになっているのはこの新人時代にあると思います。

仕事内容にあまり興味が持てなくても、尊敬できる上司がいるとか、一緒に働きたい同僚がいるとか、合理的に仕事ができるとか、新しい提案ができるとか……なんでもいいと思うんです。

希望しない部署だとしても、どこか1つでも「面白いこと」を見つけてみてください。タイプじゃない異性でも1つは魅力的な部分があるように、仕事にも何か1つは魅力的なものがあるはずですから。

 

「駄々っ子と同じ」でいいのか、と問う

その後、希望のファッション誌に異動になり、女子大生向けファッション誌、OL向けファッション誌を経験。ありがたいことにそこの上司からは良い評価もいただいていました。ですが、再び健康雑誌への異動が出たんです。

突然の異動に納得がいかず、「人材育成についてどうお考えなのでしょうか? 直属の上司からは良い評価をいただいて、これからも頑張ってほしいと言われていたのに」と会社に取り合いました。けれど、“人手不足”という理由しか言われず……。

正直、仕事を辞めることも頭をよぎりました。

でも「異動先がイヤだから」という理由で辞めるのは……子供だなと思ったのです。人生っていいこともイヤなこともあるわけで、大人であればその両方を受け止めることができてこそだなと。

嫌なことを「イヤだから辞める」って騒ぐのは、駄々をこねるワガママな子供と一緒です。20代前半の若手のうちならまだしも、アラサー以上になった人間がそんな態度をしたら、社会人としてどうなの?と。そのときは確か30歳でしたが、そんなことをする30歳はカッコ悪いし、恥ずかしいと思いました。

それに、駄々をこねて状況が覆って希望が通ったとしても、その人は再び自分の意にそぐわないことに出くわしたら、また同じことをすると思われます。他人から信用されなくなりますし、後輩からも残念な先輩に思われますよね。

 

辞める前に「やりたいことを探す」

しばらくやってみて、本当にイヤなら辞めてもいいと思います。「石の上にも三年」という言葉がありますが、三年じゃなくていいけれど、とりあえず「石の上にも半年」くらいはやってみてほしいです。半年くらいやってみると、そこに何らかの面白さを見つけられると思いますから。

それでも気持ちや状況が変わらないなら「辞める」のもひとつの選択肢です。

ただ、辞めるときに「イヤだから」というマイナスの感情で辞めるのだけは、よくないと思うんです。「働くことは生き方」です。人生の選択はネガティブな選択ではなく、ポジティブな選択をして生きていきたいじゃないですか。マイナスの感情のまま会社を辞めるのは、マイナスな生き方にもなってしまう気がするんです。

だから、辞めるときはそれまでに「やりたいこと」を探してからやめる。それは転職先が決まる/決まらないではなくて、たとえ転職先が決まっていなくても、これから先の人生で「やりたいこと」を見つけるということ。

私自身、二度目の健康雑誌に異動したとき「辞めようかな」とも思いましたが、次にやりたいことが当時は見つからなかったので思い留まりました。その後、一年足らずでまたファッション誌に戻ることになったので、辞めないまま現在に至るわけですが……。

でも、今はこの先「やりたいこと」が見えてきています。それがあると、これからどんな異動が起こってもこわくないんですよね。

仕事を辞めたいけど辞められない。そんなときは、

☑何か1つ面白いものを探す

☑駄々っ子と同じでいいかと自分に問う

☑辞める前に次に「やりたいこと」を探す

これが、私自身が辞めたいと思ったときに考えた対処法です。

いつかは私も会社を辞めるときがきます(定年退職も含めてですよ!)。そのときはどんな状況でも次に「やりたいこと」を心に決めて、辞めたいと思っています。

 

取材/濱田恵理

 

≪OTONA SALONE編集長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください