大山志保が強気を取り戻し復活優勝

ParOn.(パーオン) / 2013年12月1日 20時56分

ラウンド中、何度もガッツポーズが飛び出した大山志保 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(2013)(最終日) 写真・鈴木祥

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(11月28日~12月1日、宮崎県・宮崎CC、6451ヤード、パー72)

“魂のプレー”を公言し、首位と1打差から逆転優勝を目指した大山志保。4番で1.5メートルを打ちきれずボギーとしたところで、キャディからの一言で目が覚めた。

「いつも最終日は軽く打ちすぎるからダメなんだよと怒られたんです。ホントに怒っていたんですよ。なんで? って意味が分かりませんでした(笑)。でもそこからしっかり打とうと思ったらよくなったんです。私はショートしたら必ず3パットするんです。2、3メートルオーバーしてもいいと思いました」(大山)

「ソフトタッチの志保はダメ。いつもファイナルラウンドでそうなるんだ。だからちょっとキツくいったんだ。でもね、ボクのアドバイスは関係ない。あれは志保が自分で気づいたんだよ」(キャディ)

 “魂”を意識するあまりアドレスが長くなり、考えすぎたという。そこからはいつものプレーを心掛け、一気にゾーンに突入した。

 6番から3連続バーディを奪い、ガッツポーズが止まらない。極めつけは9番(パー5)のイーグル。4ホールで5つスコアを伸ばし、4番のボギーを帳消し。2位に2打差をつけ首位で折り返すと、後半も11、13、16番とバーディを重ね、もうどうにも止まらない。超地元の大山が、白熱する賞金女王争いで沸くファンをすべて味方にし、4打差で逃げ切り、2011年10月以来の通算13勝目をかっさらった。

「本当に幸せです。これ以上の幸せはありませんよ。実は最初の方は途中から泣いていました(笑)。応援してくれている人にいいプレーができずに悔しくて。バーディが続いたので、もう一個、もう一個とどんどん攻めました」

 実に大山らしい勝ちっぷりだったが、今季を振り返ると苦難の連続だった。昨年のQTからのツアー参戦で、前半はケガの連続だった。

「練習より病院に行く時間のほうが長かった」

 と語るとおり満身創痍で戦った。体調も回復し始め、10月のマスターズレディス初日の17番ではアドレス修正に気づき、技術面でも転機を迎えた。そこからは一気に調子を上げ、念願だった地元でのメジャー制覇を果たした。

「いいところまで行くのに勝てないのは、きっと宮崎で勝つために今勝てないんだといい聞かせていました。でも本当に実現するなんて。勝因は、苦しい時期を越えて“自分に勝てた”の一言に尽きると思います。『まだまだ大山志保もいるんだぞ』と思いながら今日はプレーしました。夢がかないました。まだまだ試合に出たい。オフになるのがさびしい……」

 何度も悔し涙を流した大山の目が、今年一番輝いていた。

文・高桑均

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