石川遼 58の衝撃

ParOn.(パーオン) / 2014年4月29日 12時0分

石川遼 中日クラウンズ(2010)(最終日) 写真・村上航

 今週、日本男子ツアーは中日クラウンズが開催される。忘れられないのが2010年大会の最終日に石川遼がマークした世界最小スコア(当時)の“58”だろう。当時の週刊パーゴルフから、いかに偉業だったのかをひもといてみたい。


ツアー仲間も驚愕!
「遼を目覚めさせてしまったかもしれない」


 中日クラウンズの最終日。トップに6打差の18位タイでスタートした石川遼が、12バーディ、ノーボギーで前人未到の“58”をマーク。大逆転優勝は、日本のみならず世界中を驚愕(きょうがく)させた。
「絶好調のトッププロですら狙って出せるものではない」(中嶋常幸)


 世界最小スコアの“58”をマークした石川遼。

「練習では59を出したことがあるけれど、試合ではありません。絶好調のトッププロが、出そうと思って出せるのが64。それ以上は未知の世界。そして50台となれば、さらに上の世界。パー4でアルバトロスをするぐらい特別なこと。狙って出せるものではない」

 アマチュア時代から石川を見続ける中嶋常幸も、信じられないといった表情だ。

 テレビ解説などで石川のプレーを見ている芹澤信雄も、

「『バーディをたくさん取りたい』と、常に思ってる選手だからこその結果かもしれません。いろんな要素がかみ合ったのは確かで、例えば最終組だったら出なかったでしょう。ただ、常識には収まらない選手ということをあらためて感じました」

 昨年(09年)の賞金ランキング3位で、今年1月に行われたアジア選抜対欧州対抗選抜の対抗戦“ザ・ロイヤルトロフィー”でペアを組んだ小田孔明も、

「日本ツアーで戦う選手たちからすれば、『遼を目覚めさせてしまった』を思っていますよ」

 と、驚異にすら感じている。

「私自身、優勝したトーナメントで“ゾーン”を経験したことがありますが、遼の完璧なゾーンなら私のは……。ラフからも寄る、4~5メートルも入る、というようにボギーを恐れていませんでした。だからこそバーディを取っても、そんなに喜びをあらわにしなかった。すべての想像を覆してきたのが遼。そういう選手であり、これからも想像を上回ることをするでしょう」(小田)
 石川自身、

「最終日の18ホールは、バーディを取るたびに落ち着けていた不思議な感覚でした。このような気持ちはアマチュアのとき、マンシングウェアオープンKBSカップで優勝したとき以来ですね。ゾーンに入ったという感覚はありませんでしたが、すべてのショット、パットですごく自信を持って打てました。ミスしてもミスをしてから考えればいいと、自分をうまくコントロールできていたと思います。でも、58はビックリのひと言です」
 石川の58は、遠く米国で戦う一人の若者も発奮させた。日本時間5月2日の中日クラウンズ最終日が終わったころ、米国東部時間は2日を迎えていた。米ツアーのクウェイルホロー選手権の最終日、トップに4打差の7位タイにいたロリー・マキロイは、朝、石川の58のニュースを見て、こう思ったという。

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