PGA会長としての優勝という夢を叶えた倉本昌弘

ParOn.(パーオン) / 2014年5月18日 18時6分

PGA会長として優勝インタビューを受けるのが夢だった倉本昌弘 ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント(2014)(最終日) 写真・佐々木啓

ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント(5月17~18日、千葉県、麻倉ゴルフ倶楽部)

 最終18番パー4の第2打をピン上4メートルにつけた倉本昌弘。この時点ですでにホールアウトしていた近藤共弘と9アンダーで首位に並んでいた。バーディパットを沈めれば、倉本の今大会初優勝が決まる。普通ならプレッシャーがかかるところだが、ツアー30勝の実績を持つ倉本の心理状態は驚くほど冷静だった。

「入れれば勝ちだけど、外してもプレーオフですからね。ものすごく楽な気持ちで打ちましたよ」

 曲がるかどうか分からなかったという倉本だが、軽く左に曲がると判断した結果、右カップいっぱいを狙うことにした。意外にも真っすぐ転がったものの、カップの右サイドから沈んでいき、見事にバーディを奪ってみせた。

「この大会は過去2位が2回あるんです。比較的相性のいい大会であり、得意なコースでもあります。PGA(日本プロゴルフ協会)の会長として優勝し、インタビューを受けるのが夢だったので、今回勝てて本当にうれしいですね」

 と、いつも以上にじょう舌だった倉本。その理由はずばり安心感にある。今年の2月にPGA会長に就任した後、多忙のため、まともに練習場で打ち込みをしたことは一度もなかった。そのせいかシニアツアーの開幕戦である金秀シニア沖縄オープンでは、2日間で7オーバーの61位タイと、まったくゴルフにならなかったという。

 本来、会長就任と同時にレギュラーツアーからは完全撤退を決めていたが、シニアツアーを含めての引退も頭をよぎった。ところが、不安を抱えたまま臨んだシニアツアー第2戦の京楽モアサプライズカップでは、3日間で5オーバーながらも8位タイに入り、上昇の気配を感じていた。

「大会期間中は練習できますからね。練習さえできれば、まだまだやれるんだなと再確認できました」

 という倉本。それが今大会で確信に変わったのだから、ご機嫌なのも当たり前だろう。優勝賞金1000万円の一部をチャリティすることを約束し、最後には、

「こうして自分が優勝すれば、メディアにPGAを宣伝することになりますからね。それも私の改革の一つですよ」

 と、ちゃっかりPGAのPRも忘れていなかった。

文・山西英希

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