【コラム】偉大な先人の言葉を胸に、大きな花を咲かせたサラス

ParOn.(パーオン) / 2014年5月22日 11時28分

優勝を決め、リディア・コ、ダニエル・カンに祝福されるリセット・サラス(中) 写真・Getty Images

 バージニア州ウィリアムスバーグで開催されたキングスミル選手権で、24歳のリセット・サラス(米国)が最終日にパープレーの71で回ると、2位以下に4打差をつけて逃げ切り、待望のツアー初勝利を挙げた。

 サラスはラテン系移民のアメリカ人。決して裕福ではなく、カリフォルニア州アズサという貧しい街で生まれ育った。サラスの父はパブリックゴルフコースでメカニックとして働いていたが、ある日“父と娘のゴルフの日”というのに娘を連れて参加した。これがきっかけで、サラスはゴルフに未来を見いだした。

「私たちはお金がなかった」とサラスは当時を思い出す。

 父は働いているコースで、給料の代わりに娘へのゴルフレッスンを希望した。サラスは父のトラックに乗って全米中の試合に参戦した。ときにはトラックに寝泊まりしたこともある。

 高校生のとき、サラスは試合で62をマーク。注目されたサラスは大学への奨学金を手に入れた。南カリフォルニア大に進んだサラスは無事に卒業、一家で初めて学位を手に入れた。

「メキシカンはゴルフはしないと思われているけど、でもプレーする。そう言いたい」と卒業式のスピーチで語ったサラス。
 プロ転向し下部ツアーでプレーを始める直前のサラスに1本の電話があった。それは同じ移民の子であるナンシー・ロペスからだった。

「彼女は『はーい。ナンシー・ロペスです』と。信じられなかった」とサラスは振り返る。

「彼女に私はずっとあなたを見守っている、そう伝えたかった。そしてここで耐えてプレーを続けていれば、必ず勝てると信じなさい」とロペス。

 殿堂入りしているロペスがいうように、サラスは初勝利をつかんだ。サラスのキャリアは始まったばかりだ。

文・武川玲子

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