成田山のご利益! 酒井美紀、初優勝でポルシェを取り返した!

ParOn.(パーオン) / 2014年6月29日 19時34分

念願の初優勝を果たしグリーン上で涙を見せた酒井美紀 アース・モンダミンカップ(2014)(最終日) 写真・鈴木祥

アース・モンダミンカップ(6月26~29日、千葉県・カメリアヒルズCC、6516ヤード、パー72)

 2010年プロ転向の酒井美紀が、念願の初優勝を涙、涙、そして笑いで成し遂げた。

 1組前を行く2位のアン ソンジュに2打差をつけて最終ホールに突入した酒井。そのアンが起死回生のイーグルを奪って酒井に並んだのをセカンド地点で見ても動揺することなく“謙虚”にパーセーブ。勝負はプレーオフにもつれ込んだ。そして2ホール目にアンがティショットを池に入れボギー。勝負は決した。

「途中2打差あったので、正直優勝できるかなと思っていました。いざプレーオフになっても、ジュニアのころからプレーオフはやっていたし、1対1だったので楽しかったです。最後の50センチのパーパットは打つ前は緊張しませんでしたが、打った瞬間に緊張したというか……。入ってからも、『アンさんがボギーで……、これそうだよね! 勝ったんだよね!』って心の中で考えていました」

 カップインした直後の数秒間は、初優勝を頭の中で再確認。確認が終わると、大粒の涙があふれた。トップテンに名を連ねることはあっても、どうしても手が届かなかった優勝を、4日間大会で、そして家族の前で、地元からの応援団の前で達成した喜びは大きい。

 福島県いわき市出身。今になって自宅の地盤が緩み始め家が傾き、いまだ修繕を重ねている。オフには獲得賞金の一部を寄付し続けている酒井。高額賞金の今大会、優勝賞金2520万円の一部もまた福島の復興に役立つことだろう。

 念願の初優勝を果たし、喜びにあふれた酒井だが、大の「嵐」好きとしても知られる。実は今日17時から都内で「嵐」のイベントに行く予定だったが、急きょ、“うれしい誤算”でイベント参加は果たせなくなった。

「昨日、今日のスタート時間を見て、ギリギリ間に合うかなって話していました(笑)。これでイベントには行けないので、優勝はうれしいですけど複雑です(笑)」

 プロを目指すと決めたのは約10年前。その時から優勝を夢見てきた酒井だが、常にそばで酒井を支えた父の正孝さん(60歳)の笑顔もはじけた。

「これで初めて本当のプロになったといえます。勝ってこそですから。実は金曜日のプレー後、成田山(新勝寺)にお参りに行ったんです。ツキをくださいって。まだまだ実力があるわけではないですけれど、それにしても惜しいところで勝てないことが多くて。親子3人で行ってきました。本当にうれしいです。」(正孝さん)

 プレー後の練習を中止。キャディを務める姉の美香さんと3人で参拝した効果が早速出た。そしてもう一つ、正孝さんにはうれしいことがある。娘が「嵐」なら正孝さんは大の車好き。今回の優勝副賞として、日本でまだ誰も乗っていない、ポルシェの新型車「マカン」を手にすることができたからだ。

「実は娘をプロにすると決めたときにもポルシェを持っていましたが、それを手放してワゴン車にしました。10年前です。娘にポルシェを取り返してもらいました」(正孝さん)

 家族で力を合わせて勝ち取った初優勝。酒井ファミリーにとって最高の日曜日になったのは間違いなさそうだ。

「これからイベント会場に行ってグッズだけ買います。すぐ売り切れてしまうので!」

 充実感とともに、気持ちも新たに、“次の勝負”へと足早にコースを去って行った。

文・高桑均

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