P・ミケルソンの主将批判やT・ワトソンの謝罪など米国のライダーカップお家騒動

ParOn.(パーオン) / 2014年10月28日 18時0分

フィル・ミケルソン(左)とトム・ワトソン(右)、両者にわだかまりはないというが… 写真・Getty Images

 9月下旬のライダーカップ敗戦直後の記者会見で、米国チームのフィル・ミケルソンが同国主将、トム・ワトソンの采配を批判したことはゴルフ界で大きな波紋を呼んだ。

「トムは選手をまとめ切れていない。選手ともっとコミュニケーションを取る必要があった」

 選手は成績が悪ければ陰で悪口をいうことはあったとしても、表立って主将采配を批判することは今までにはなかった。

 では、ワトソンがチームワークに関して無為無策でこの対抗戦を戦ったのかというと、私の答えはノーである。以前にもお伝えしたが、全英オープン前に会場のグレンイーグルスで代表候補選手を集めた練習ラウンドを呼びかけた。が、それに参加したのはジム・フューリクとキーガン・ブラッドリーの二人のみ。全英オープン直前で選手個々の事情はあっただろうが、こんなところにも米国人選手の意識の低さが感じられる。

「米国は負けるべくして負けた」という声が米国ファンから上がったほどだ。

 先日、ワトソンはミケルソンの批判に対し、一般公開レターで回答した。

「選手たちに私のコミュニケーション不足と感じさせた責任は、すべて主将の私にある。選手たちはみんなよくやってくれた」

 と、素直に自身の責任を認めた。

「敗軍の将、兵を語らず」というのがワトソンの心境だろう。

「フィルのいうことは分かる。何も個人的な感情はない。あのコメントの後、彼ともよく話し合いをし、お互いを理解した」

 と、両者に変なわだかまりはないとワトソンは強調した。正直、彼の潔い態度は男を上げたが、ミケルソンは逆に男を下げた。

 大会3連敗に加え、このような事態に陥ったことを重く見た全米プロゴルフ協会は、元主将のデービス・ラブIIIや将来の主将候補、タイガー・ウッズら数人を集め、ライダーカップ『特別対策チーム』を構成し、栄冠奪還の動きを強めることになった。どのような話し合いが行われるのかはまだ明らかになっていないが、結果がすべての勝負の世界。その答えは、まず2016年大会に出る。

文・岩田禎夫
週刊パーゴルフ(2014年11月11日号)掲載


岩田禎夫(いわた・さだお)
1933年生まれ、神奈川県出身。報知新聞にてゴルフをメーンとするスポーツ担当記者として活躍後、70年にフリーのゴルフジャーナリストに転向。以降、現在まで米PGAツアーを中心に世界のゴルフを追いかけている。

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