D・オー、プロ11年目の初優勝「日本ツアーなら戦える」

ParOn.(パーオン) / 2014年11月16日 17時47分

「プレーすることがとても楽しい」という日本ツアーで今後も戦うデービッド・オー 三井住友VISA太平洋マスターズ(2014)(最終日) 写真・鈴木祥

三井住友VISA太平洋マスターズ(11月13~16日、静岡県・太平洋C御殿場C、7246ヤード、パー72)

 苦節11年、米国のデービッド・オーがプロ初優勝を御殿場の地で挙げた。カリフォルニア州生まれで、現在日本ツアーで活躍するハン・リーとはご近所さん。日本ツアーで活躍するリーが、米国で結果の出ないオーを誘ったのが日本ツアーでプレーするキッカケ。そのリーと最終組を回り、見事に競り勝った。

「プロになって初めての優勝をこの素晴らしいコースで果たすことができて本当にうれしい。これ以上ない舞台で優勝できたことは誇りです。時にはプレー中に険しい顔をしている僕らにもちゃんと声援をもらえて、すごく感謝しています」

 優勝インタビューで柔和な笑顔で話したオー。2003年の全米アマチュアゴルフ選手権でベスト4入りして、翌年ツアープレーヤーに転向も、その後はツアー出場権を得ることなく、悶々とした日々を過ごした。それを救ったリーの前で歓喜の優勝。外せばプレーオフとなる1メートルのバーディパットを決めて武藤俊憲を1打差で振り切った。

 兄がリーの弟と大親友で、そのつながりでリーとともに練習を重ねてきた。日本ツアーに参戦後は、I・J・ジャン率いる「ジャン軍団」でリーらとともに行動する。

「練習ラウンドではジャン先輩やハン(リー)先輩とプレーして、負けてばかりでいつもランチをおごっていた。今回の優勝で、しばらくは僕がおごらないといけないね(笑)」

 今季、際立った成績を収めていないオーだが、昨年のつるやオープンで、松山英樹のプロ初優勝に最後までくらいついたのがオーだった。惜しくも1打差で敗れはしたものの、この戦いがオーに自信を芽生えさせた。

「あの試合のおかげで、日本ツアーで戦えると思えるようになった。勝てるとも思った。あの時は、僕は負けたわけではなく、松山選手が勝っただけ」

 現在33歳のオーは、日本ツアーでは中堅の部類といえる。賞金王を争っている小田孔明や藤田寛之は年上。そういった意味でも、オーは日本ツアーでなら「自分もできる」気持ちを強く持っている。

「日本ツアーは素晴らしいと思います。いい選手がたくさんいるし、コースも素晴らしい。米ツアーでは、20台中盤の選手らがガンガン飛ばして活躍しているが、33歳という決して若くない自分でも日本ではこうして戦うことができる。昨日一緒に回った年上の藤田さんらからもいいインスピレーションをもらうことができる。プロなら米ツアーに出て、メジャーで勝つことが究極の目標といえるかもしれないが、今の僕には日本ツアーでプレーすることがとても楽しい」

 一度米ツアーに挑戦したのちに日本ツアーに参戦。決して逃げたわけではなく、自信を取り戻すためのステップだった。プロは稼いでなんぼの世界。その意味では、オーは自分の居場所をついに見つけたことになる。

「やっと優勝できた気持ちは言葉にできないくらいうれしい。これからも日本ツアーで戦います」

 中堅、ベテランが元気な日本ツアー。オーもその一角を担う存在になりそうだ。

文・高桑均

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