【コラム】米女子ツアーの一年が終了し、二人の“チャンピオン”が誕生!

ParOn.(パーオン) / 2014年11月25日 12時3分

驚異的な17歳、リディア・コが“ビッグマネー”を獲得 写真・Getty Images

 米女子ツアーの最終戦、CMEグループツアー選手権(米国フロリダ州・ネープルズ)は、二人のチャンピオンが誕生した。リディア・コ(ニュージーランド)とステーシー・ルイス(米国)だ。

 17歳のコは、カロータ・シガンダ(スペイン)とフリエタ・グラナダ(パラグアイ)との4ホールに及ぶプレーオフを制し今季3勝目。アマチュア時代に挙げた2勝を合わせて、ツアー通算5勝目という快挙を成し遂げた。優勝賞金は50万ドル(5800万円)。今季から始まった年間ポイントレースの“レース・トゥ・ザ・CME・グローブ”も勝利し、ボーナスが100万ドル(1億1600万円)も獲得したから、“ビッグマネー“を手にしたことになる。

 コがプロ転向して初めて出場したのが1年前のこの大会。17歳で史上初の200万ドルプレーヤーを達成し、もちろんルーキー・オブ・ザ・イヤーも史上最年少で獲得したから、なんとも驚異的な17歳だ。ただ、大金を手にしたけれど、欲しいものはないという。

「私にとっては100ドルでも1000ドルでも大金。だけど、ママが欲しがっていたハンドバッグがあるから、それは買ってあげたい」と言うコは、フツーの17歳だった。

 一方、今大会を9位で終えたルイスが獲得したのは、賞金女王とプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、そして、最少平均スコアのベアトロフィーと3つのタイトルだ。

 今季終盤に追い上げてきた朴仁妃(パク・インビ)(韓国)とは僅差で、最終戦まで激しい戦い。アジア勢など外国勢が席巻して久しい米女子ツアーだから、母国米国ファンのルイスへの期待は大きかった。一見、クールなルイスだけど、「ここ数試合の重圧は半端じゃなかった」と、苦しかった胸中を明かした。

 結果は、追いかけた朴が最終戦でパットが不調となりルイスが逃げ切り。2年ぶり2度目のプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、昨年に続くベアトロフィー、そして、ルイスにとって初の賞金女王は、1993年のペッツィ・キング以来、米国選手としては実に21年ぶりとなる快挙で“三冠”を成し遂げた。

 しかし、この3つのタイトル、実は賞金がない。つまり“名誉”だけなのだ。

「お金はもちろん大事だけれど、お金のことを考えてプレーしたことはない」というルイス。

「やっと重圧から解放されて、大きな肩の荷が下りた。賞金女王はいつか必ず獲りたいタイトルだった。三冠を達成できたのは最高の名誉」と、女王らしい微笑みをみせた。

 余談だが、プレーオフで負けたグラナダは、8年前、06年の最終戦で勝利し、ボーナスの100万ドルを手にした選手だ。しかしその後は成績が低迷、一時はシード権も失い、予選会から再び這い上がって来た。

「あの100万ドルがあったから、苦しい時期を経済的に乗り越えることができた。だから今、こうしてここで戦うことができる。あの頃よりもずっと成長して、多くのことに感謝できる人になった」と、しみじみ話した。

 今季は賞金ランキング18位と完全復活。誰もマネーのためには戦っていない。でも、やっぱりマネーは大きな助けになると実感する一日だった。

文・武川玲子

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