米LPGAツアーが米PGAツアーと提携、女性ゴルファー獲得にタッグを組む!

ParOn.(パーオン) / 2016年3月23日 9時0分

昨年のKPMG全米女子プロゴルフ選手権はPGA・オブ・アメリカによる初開催。事前イベントなどさまざまな試みがなされた 写真・Getty Images

 3月4日、米LPGAツアーと米PGAツアーが提携することが発表された。この二つのツアーは同じフロリダ州に総本山を置く。これまでも協力し合ってきたが、規模に大きな違いがある二つの組織が正式に提携することに、驚きの声も上がっている。

 米PGAツアーは現在のティム・フィンチェム会長が就任してから、タイガー・ウッズの出現なども手伝って、この20年間で賞金もギャラリー数も右肩上がりに増加、年間40試合以上が開催されて優勝賞金もほとんどの試合で100万ドル(約1億1300万円)を超える。

 一方の米LPGAツアーは2010年に就任したマイケル・ワン会長の下、どうにかスポンサーを確保して今季は34試合、優勝賞金は22万ドル(約2500万円)という試合もある。なおかつギャラリーの確保には、とても苦労が続いているのが現状だ。

 この提携の目的は一つ、“ゴルフ人口の増加”だ。

「そのためには女性ゴルファーを増やすことが必須。人口が増加しないとゴルフの発展はない。女子ゴルフが発展すれば、男子ゴルフに必ず返ってくる」

 と、フィンチェム会長はその意義を明確にした。そして「国内では圧倒的な人気を誇る米PGAツアーだが、アジアを転戦する米LPGAはすでにグローバルツアーだ」と、アジア進出を目指す米PGAツアーが米LPGAツアーに学ぶべき点を挙げた。

「具体的なことはこれから話し合う」とフィンチェム会長はいうが、この提携によってまずは、同時期に同じ地域で男女ツアーを開催することや、男女混合のイベントなどが企画されそうだ。例えば「米国対アジアでライダーカップのような混合戦を行う」という案には、「タイガー・ウッズとシャイアン・ウッズの米国組と、崔京周と朴仁妃の韓国組が対戦したら面白いのではないか」とメディアも歓迎している。

 14年にはUSGAが全米オープンと全米女子オープンをパインハースト・ナンバー2で2週連続開催したことで、全米女子オープンが例年よりも大きな注目を集めた。昨年はKPMG全米女子プロゴルフ選手権を、毎年、全米プロゴルフ選手権を主催するPGA・オブ・アメリカが開催し、また今年はヨーロピアンツアーでも、5月にモロッコの隣接するコースで男女ツアーが同時開催される予定、と世界が女子ゴルフの発展に力を入れ始めているのだ。実はこの提携は、ワン会長がずっと米PGAツアーに持ちかけていた。

「米LPGAが健全なツアーでなければ、この提携は実現しなかったはず。これは女子ゴルフにとって大きな前進だ」

 早ければ来シーズンには、男女トーナメントの同時同所開催、男女混合イベントが実現するだろう。

文・武川玲子 週刊パーゴルフ(2016年4月5日号)掲載

武川玲子(たけかわ・れいこ) 大阪府出身。米国を拠点に米PGAツアーと米LPGAツアーを中心に、精力的な取材活動を続けている。

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