量を抑え内容の濃い練習を―復帰の松山英樹は“練習の虫”返上!
ParOn.(パーオン) / 2018年3月29日 11時0分
松山英樹が6週ぶりにツアー復帰した。松山は2月初旬、ウェイストマネージメントフェニックスオープンの2日目、左手親指のツケ根付近の痛みを訴え、スタート前に棄権したのだが、3連覇の期待がかかっていたことから米メディアの注目も高く、大きく報じられていた。復帰戦となったアーノルド・パーマー招待の予選ラウンドは、復調傾向にあるタイガー・ウッズ、ジェイソン・デイという元世界ランキング1位たちとのペアリングが組まれ、たくさんのギャラリーに囲まれてのプレーとなった。
結果は通算1アンダー・49位タイ。松山自身はゴルフの内容に関して「話す材料は何もない」と不満げだったが、ショートゲーム、とりわけグリーン周りからのアプローチが冴えていた。特に決勝ラウンドでは、グリーンが乾いて硬くタフなコンディションになる中で、17番パー3を2日連続でピン30センチに寄せてパーセーブにつなげるなど、
「(17番ホールのアプローチ)あれは難しかった。うまく打てたと思います。パッティングに関してはまずまず。2日目以降、調子が下がりそうなときにいいストロークを維持できて踏みとどまれたのがよかった」
開催コースのベイヒルクラブは、ツアー1、2を争うスピードで“コンクリートのグリーン”と皮肉を込めて呼ばれている。この大会に初出場した小平智も「人生で一番速かったかもしれない」とコメントするほどで、その中で手応えが得られたことは、オーガスタの高速グリーン攻略に向けて、好材料といえるだろう。
一方で、ドライバーを含むロングゲームは左へ行く傾向が見られた。最終日は16番パー5でドライバーのティショットを左に曲げてOBを出している。しかし、
「曲がっているけれど、芯に当たっているし悪くない。あとはどこか調整すればいいかなという状態」(松山)
と、表情は明るかった。そして、肝心のケガの状態は、「不安はゼロにはならないけれど、4日間痛みなく完走できたことだけは大きな収穫。今は痛みのないスイングをいろいろ試しています。内容の濃い練習を考えたい」(松山)
と、左手首のテーピングはまだ痛々しく、練習の球数は制限しているという。ツアーで最も練習量の多い選手の一人だった松山にとって、量を抑えながら納得のいく練習をすることは、新しいチャレンジといえるだろう。
「去年の今ごろも、あまり調子はよくなかった。でも今年はもう下はない。あとは上げていくだけ。デルマッチプレー選手権はストロークプレーのつもりで、マスターズに向けて調整したい」(松山)
松山のメジャータイトルへの戦いが、再び始まるー。
文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2018年4月10日号)掲載
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。
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