全英オープンで使い捨てのボトルを排除する環境対策 日本でも1試合あたりに出るペットボトルごみは1トンにも

ParOn.(パーオン) / 2019年6月23日 15時0分

ペットボトルを排除する「オープンウォーターイニシアチブ」をアピールするトム・ワトソン(中央・R&A公式HPより)

日本でも環境省がレジ袋有料化の方針を発表するなど、プラごみの減量に向けた取り組みが世界的な広がりを見せているが、ゴルフ界では全英オープンを主催するR&Aが大きな一歩を踏み出した。

7月18日から北アイルランドのロイヤルポートラッシュGCで開催される全英オープンでは、使い捨てのペットボトルを排除する措置を講じたと発表。代わりにギャラリー5000人には繰り返し使用可能なステンレス製のボトルを無料配布し、同じものを5ポンド以下で買えるようにするとした。ギャラリーは給水所で、持参したものを含むボトルに自由に水を補給することができるという。

こうした取り組みが世界のツアーに広がりを見せるか注目だが、日本のトーナメントでの環境対策はどうなっているのだろうか? 日本女子プロゴルフ選手権をはじめ、女子ツアーを中心に15大会でごみ処理を請け負う㈱ナスコーポレーションに聞いてみた。

「季節や大会ごとのギャラリー数によってかなり幅がありますが、ゴルフトーナメントでは1大会あたり、ペットボトルだけで500キロから1トンものごみが出ます。ペットボトル以外も含めると、ギャラリー一人あたり300~500グラムのごみが捨てられていきますね」(同社代表・飯塚善一氏)

一人あたり最大500グラムということは、1試合の入場者数1万5000人とすると、1試合につき7トン以上のごみが出るということだ。同社では独自に開発した〈エコポスト〉という再生可能なダンボール製のごみ箱を会場内に設置。回収したごみは資源ごみを分けて最大限リサイクルに回しているという。ちなみに〈エコポスト〉は長野五輪でも全会場で採用されたそうだ。

しかし、7トンものごみを分別してリサイクル可能な状態にするには大変な手間がかかりそう。正直いってコストが合わないのでは?

「いえいえ、これだけのごみを産廃業者に渡して処理してもらうと、100万円弱の料金がかかります。それを考えれば多少の人件費がかかっても環境にやさしいリサイクルに回したほうがいいですよ」(同前)

こうした業者が努力して、トーナメント開催による環境負荷をできるだけ少なくしようとしているわけだが、ギャラリーの協力なしでは、これ以上のごみ減量は難しいだろう。トーナメント観戦に出かける際には、自前の水筒を持参したり、しっかり分別してごみを捨てるなどの心掛けが必要になるのかもしれない。

(本誌・金子信隆)
※2019年7月2日号「芝目八目」より

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