事実婚カップル 相続に関する制度上は非常に不利に扱われる

NEWSポストセブン / 2012年4月15日 16時0分

 専門家によれば、両親の自宅と金融資産が少々といった、財産総額5000万円前後のケースでもめることが多いといわれる“相続”。そこで最近よくある、相続に関する相談について弁護士・黒澤計男さんが解決法を教えてくれた。

【相談】
 私(48才)には、婚姻届は出していませんが、20年以上一緒に暮らし、事実上婚姻状態にある夫(55才)がいます。2人の間に子供はいませんが、夫には別れた前妻との間に子供がいます。夫が亡くなった場合、私にはどの程度の相続が認められているのでしょう?

【黒澤さんによる回答】
 事実婚のカップルは法律上の夫婦ではないので、片方が亡くなっても相続権はありません。もし2人の間に子供がいれば、遺産はその子供と前妻との間にできた子供が相続しますが、2人の間に子供がいない場合は前妻との間の子供だけが相続人になります。

 それどころか、マンションなどの借家権も相続人へ相続されるため、場合によっては住んでいる部屋の明け渡しを求められることさえあるのです。

 このように事実婚カップルは、相続に関する制度上は非常に不利に扱われます。

 ただし、社会保険制度上では、事実婚も法律上の夫婦と同じように扱われることが増えています。事実婚の夫が厚生年金に加入していれば、妻は第三号被保険者になり、夫の死亡時には遺族基礎年金や遺族厚生年金を受け取ることもできます。

 事実婚カップルの中には、法律の保護を受けないという確信を持って事実婚を選択する人も少なくありません。とはいえ、夫婦同然に暮らしていたのに、事実婚であったばかりに、パートナーに1円も遺せないのは残念でもあります。事実婚カップルこそ、パートナーにきちんと財産を引き継ぐことができるよう、“お互いに遺言を遺す”ことをおすすめします。

※女性セブン2012年4月26日号



【関連ニュース】

NEWSポストセブン

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング