忌引休暇は必ず認められるものではない 必要なら有給を使え

NEWSポストセブン / 2012年4月19日 7時0分

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「休暇を申請しても認められません。どうすればよいのでしょう?」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 スーパーでパートとして働いています。先日、母親が亡くなったので忌引休暇を申請しようとしたら、「パートには認められない」といわれました。忌引などの慶弔休暇は、福利厚生の一環として認められるのが普通と思っていました。従業員の休暇について、一般にはどうなっているのでしょうか。

【回答】
 忌引による休暇は、誰でも当然に認められるものではありません。労働者が権利として請求できる休暇は、まず労働基準法の定める年次有給休暇です。勤務時間等の条件がそろえば、有給休暇を与えるのは法令上の義務であり、使用者は休暇を取る時季の変更ができる特別な場合を除いて、労働者の請求通り認めなくてはなりません。

 このほかに、就業規則で特別な休暇が定められることがあります。たとえば、病気休暇などです。忌引もこれに当たります。就業規則の内容が雇用契約となっているので、労働者は契約上の権利として要求できます。

 しかし、特別休暇を就業規則に定めることは義務ではないので、就業規則になければ労働者は請求できません。会社が認めないのに休めば、不就労として債務不履行になり、賃金カットをされることもあります。忌引が認められない場合、年次有給休暇を使い休むしかありません。

 年次有給休暇は、勤務年数に応じて最低日数が法定され、半年経過後、最初は10日で毎年増えていき、入社日から6年半以上経過したときに年間20日になり、以後変わりません。但し前年の8割以上の出勤が条件です。パート労働者の場合でも、労働時間が週30時間以上であれば同じ扱いですが、それ未満だと週のうちの出勤日数に応じて取れる有給日数が決まります。詳細は会社に聞いてください。

 また、特殊な休暇の権利として、業務上の負傷等の治療のための休暇や育児・介護休暇、さらに産前産後の休暇などがあります。権利といっても、これらの休暇中には解雇や不利益扱いはされないというだけで、給料は補償されません。その代わり、一定の条件を充たせば労災保険による補償給付や雇用保険から育児・介護の休業給付金、健康保険から出産一時金の支給を受けることができます。

※週刊ポスト2012年4月27日号



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