スカイツリーのプラネタリウム 世界に三点しかない国宝で着想

NEWSポストセブン / 2012年5月5日 16時2分

 5月22日のオープンが待ち遠しいスカイツリー。自立塔として世界一の高さ634mを誇るこのタワー、楽しみ方は、「眺めて・登る」以外にもたくさんある。

 足もとにはオフィスや水族館、312店舗がはいる商業施設「東京ソラマチ」などがそろう。なかでも注目を集めているのが、コニカミノルタが手がけるプラネタリウム「天空」だ。

 このプラネタリウムは40万個の星を映す光学式の投影機1台と、コンピューターグラフィックス(CG)も投影できるデジタル式の投影機2台を組み合わせ、立体映像でリアルな宇宙空間を表現する。光学式にデジタル式2台を組み合わせるのは、世界初の試みだという。スカイツリーと同じ5月22日にオープンし、江戸の町並みや400年前の星空などを再現した作品の上映を予定している。

 このプラネタリウムの空間デザインを手がけたのは、乃村工藝社の女性デザイナー・森田雅美さん(44才)だ。

「ホワイエ(エントランス)は、ブルーを基調に、チケット売り場を宇宙ステーションに見立てて、宇宙の始まりのような空間を演出しました」(森田さん)

 このエントランスの着想は、国宝の「曜変天目茶碗」(12世紀に中国で作られた茶碗で、世界に3点しかない)から得たもの。

 光を当てると角度によって、七色の虹の輝きを見せる曜変天目茶碗のように、エントランスでも壁の色や光、形状で時空のゆがみを表現。さらにホログラムを活用して、星雲の輝きを表現した。完成までには、さまざまな苦労を重ねたと森田さんはいう。

「まず現在のデザイン案にたどりつくまでに2年間クライアントと何案も検討を重ねてようやく決定しました」

 デザインを実際の建物の空間として具現化する際には、耐震性やバリアフリーにも配慮しなければならない。行政や建築依頼主から、「通路はもっと広く」「バリアフリーへの配慮を明快に」「梁の量を増やしたい」などとリクエストが相次いだが、そのたびに全体のデザインを見直した。

 そして、リクエストを取り入れるときも、自分なりの工夫をちりばめる。

「安全上、“足もとに照明が必要”となったときには、その明かりも宇宙の星のひとつに見立てて生かしました」

※女性セブン2012年5月10・17日号



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