朝鮮学校へ補助金推進の自民都議 拉致した国と地元の人は別

NEWSポストセブン / 2012年5月9日 16時1分

 国際的非難の中で、ミサイル発射を強行した北朝鮮。拉致問題では、「解決済み」という姿勢を頑として変えようとしない。

 奇妙なのは、それに対する日本政府の姿勢だ。野田政権は表向き北朝鮮への経済制裁を続ける一方で、「反日教育」を行なっている国内の朝鮮学校を「高校授業料無償化」の適用対象にしようという動きが続いている(現在は文科省が審査中)。そればかりか、自治体レベルでは今も朝鮮学校に補助金さえ出しているのである。

 その裏にはどんな事情があるのか、ジャーナリストの武冨薫氏がレポートする。

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 本誌は独自に都議会の2種類の名簿を入手した。

 一つは、「北朝鮮による日本人拉致問題の完全解決を図る東京都議会議員連盟(以下、拉致議連)」の会員名簿(平成23年12月9日現在)であり、民主党、自民党、公明党、共産党など都議124人のうち105人が加入している。

 重要なのはもう一つの「日朝友好促進東京都議会議員連盟(以下、友好議連)」の名簿(平成23年11月30日現在)である。こちらは“非公開”とされてきたものだ。

 会員は36人。驚くことに、そのうち民主党10人、自民党4人、公明党17人、共産党2人の人が拉致議連と重複している。北朝鮮による拉致を批判しながら、友好を推進するという“二足のわらじ”を履いているのである。

 東京都は1995年から都下の朝鮮学校10校に「運営費補助」の名目で補助金を支出してきた。金額は生徒1人あたり約1万5000円、年間2400万円にのぼる。今年2月議会で廃止が決まったものの、拉致問題が発覚しても、北が核実験を実施しても、予算化が続けられてきた。この補助金創設を推進し、維持してきたのが友好議連なのだ。

 自民党のメンバーは4人。全員が拉致議連と重複加盟している。“二足のわらじ”に矛盾を感じていないのだろうか。

 メンバーを質した。

「拉致事件は許し難い。しかし、拉致を行なった国への姿勢と、日本に住む人たちは別です。私の地元の墨田区には、在日の人が多くおられて、昔から交流や懇親しながら要望を掬い上げてきた。在日の方から母国に拉致解決を働きかけてもらう方法もある。補助金廃止への対応については会派で判断すること」(桜井浩之都議)

「私は朝鮮学校の理事長などから『補助金を継続して欲しい』と要望を受けている。その際、先方には、拉致問題や延坪島砲撃の解決が前提だし、学校の資金が朝鮮総連を通じて本国に流れているという噂があるから、『そうでないことをあなたがたが証明しなさい』と伝えている。つまり友好議連は決して北朝鮮寄りの姿勢ではなく、我々なりに拉致問題の解決などを念頭に動いています。双方に加入していることに矛盾はありません」(宇田川聡史都議)

 他の2人からはコメントが得られなかった。

※SAPIO2012年5月9・16日号



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