土浦→秋葉原など連鎖する通り魔事件 犯人たちの共通項6つ
NEWSポストセブン / 2012年6月18日 7時0分
大阪・東心斎橋通り魔事件(6月10日発生)で逮捕された礒飛京三容疑者(36)は、2人の命を奪った動機について、「自殺するつもりだったが死にきれなかった。人を殺せば死刑になると思って行きずりに人を刺した」と供述している。
通り魔事件(無差別殺傷事件と未遂含む)は、2010年末までの10年間で67件起きている。
古くは1966年、横浜市鶴見区で26歳の工員が通り魔に刺殺された事件は、映画『衝動殺人・息子よ』の題材となり、犯罪被害者給付金制度の成立に結びついた。1981年の深川通り魔殺人事件、1999年の池袋通り魔殺人事件など、犯罪史に残る凄惨な犯行は後を絶たない。
土浦連続殺傷事件と秋葉原通り魔事件が起きた2008年は年間14件を記録しているが、2009年は4件、2010年が5件、2011年は6件だった。
なかでも今回の事件は、その残忍さにおいて衝撃的だ。 警察関係者はこんな言い方をする。
「通り魔は非常にメッセージ性の強い犯罪ゆえ、ひとつ大きな事件が起きると連鎖する危険性がある。今後、これに触発されるような動きが出なければいいのだが……」
既に今年に入って、1月には大阪市淀川区で35歳の女が小学生を切りつける事件があった。2月には東京・渋谷で70代の女が61歳の女性を刺した。
5月には地下鉄渋谷駅構内でサバイバルナイフによる殺人未遂が起き、帯広市でも連続通り魔事件が起こっている。そして今回の事件。例年と比較してもその“ペース”は早いように見える。犯罪者心理に詳しい新潟青陵大学大学院の碓井真史教授が指摘する。
「大きな事件が発生すると、犯人の生い立ちや動機などが詳しく報じられます。たとえば社会への反抗心などに、“予備軍”が共鳴してしまうことはこれまでもありました」
礒飛容疑者が誰の、どんな犯行に“感化”されたのかは本稿締め切り時点ではわかっていないが、附属池田小事件の宅間守元死刑囚は、公判のなかで、1999年の下関通り魔事件の“模倣犯”になりたかったと供述している。
同事件は、犯人が駅構内にクルマで突っ込み、何人もの利用客を轢いた後、包丁で切りつけ、5人が死亡、10人が負傷した凄惨なものだった。
この犯人は「事業に失敗し、何をやってもうまくいかないのは、両親と社会のせいだ」と自供した。そして、この犯人もまた、事件の3週間前に発生していた池袋通り魔事件(2人死亡、6人重軽傷)を意識したと供述していた。それだけではない。
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