インドの新興ホテルが日本で「賃貸住宅事業」に参入する狙い

NEWSポストセブン / 2019年3月23日 7時0分

孫正義氏も出資する「IT賃貸業」の可能性は?

 インドで成長著しいホテルベンチャーの「OYO(オヨ)」が日本へ進出。だが、ホテル業ではなく、ヤフー株式会社と合弁会社を設立して賃貸住宅事業に本格参入することで話題になっている。彼らの狙いは何か──。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がレポートする。

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 OYOとは、2013年にインドで創業したホテルベンチャーでインド最大級のホテルチェーン。インド国内で10万以上、中国でも8.7万以上の客室を展開するなど急成長が注目されている。

 経営者はまだ20代半ばの若手というから驚く。社長のリテシュ・アガルワル氏は大学を中退し、わずかなお金でインド各地を巡る中、宿泊施設のクオリティの均一感がないことを実感しOYOを設立。旅の安心感を充足できるようオンラインサービスの提供をスタートさせた。

 ビジネスモデルとしては、ホテルオーナーと契約しOYOのマニュアルに沿って既存の客室をリニューアルする。水回りやリネン類からサービスまでOYOの基準を満たした部屋を提供、リニューアルの期間はわずか2週間余りという。こうしたホテルはOYOのサイトへ掲載、集客される。

 急成長する新サービスということもあり業界ではハレーションも起きているようであるが、前述の中国に加えマレーシアやネパール、イギリスでもホテル事業を展開、世界的規模へ成長を遂げている。

 そんなOYOが“黒船襲来”とばかりに日本に進出。しかし、展開するのは、意外にもホテル業ではなく、賃貸住宅事業だ。

 新会社「OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN(OYO LIFE)」が特徴的なのは、スマートフォンひとつで物件探しから入居、退去までができる賃貸サービスを提供すること。数日間の試し住みも可能だという。

 通常、日本で賃貸物件に住もうとする場合は、まず賃貸情報サイトで物件を探し不動産屋を訪れるのが一般的。さらに連帯保証人をつけ公的書類も揃えるなど多くの書類へサイン、契約の際は敷金、礼金、仲介手数料、保険料などを支払う。保証会社との契約が必要なケースもある。

 だが、OYO LIFEでは、入居前の清掃費のみ発生するが、敷金・礼金・仲介手数料がかからず、家具・家電付き、Wi-Fi通信費等の料金も込み。何よりスマホひとつで入居契約・退去まで可能で、書面での通知も不要だ。さらに3日間の“住み試し”が可能。実際に住んでから契約の検討ができるというのも斬新。「ホテルのように部屋を選ぶだけ」を謳う。

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