独り言で脳が活発化も 作業中の内容や予定は口にすべき

NEWSポストセブン / 2019年4月19日 7時0分

独り言、どんどん言うべき?

 家族や知人に教えられて初めて、自分が「独り言」を口にしていたと自覚する人は多い。内容によっては認知症の傾向が認められたり、うつ症状による場合もあるそうで、ネガティブなイメージもあるが、独り言がすべて“悪い兆候”というわけではない。

 独り言には脳の働きを活発にする効果があるとされるものも存在する。
 
「“電話連絡が1時に来るんだよな”とか、“今日はあれとあれをやらなきゃいけないな”など、頭にフッと浮かんだことを声に出している独り言は、思考がクリアになり、無駄が省かれることでストレス軽減に繋がると考えられます」(神奈川歯科大学附属病院の認知症・高齢者総合内科教授・眞鍋雄太氏)

 作業中の内容や今後の予定は、どんどん口に出したほうがいいようだ。

「頭で思っているだけでは脳の思考の領域以外は活性化されません。それが声に出すことによって、脳の言語の領域を使い、それが耳から入ってくることで聴覚の領域も働く。“英単語の暗記は声に出したほうが良い”とされるのも同じ理由です」(精神科医の樺沢紫苑氏)

 エンジニアや研究職の人が「あ、そういうことか。〇〇を××すればいいんだな」といった具合に呟くシーンも思考を整理する一環と言っていい。例えば読書をしているときに音読することで、理解が深まるのと同様だ。

 孤独感を和らげる効果も期待される。

「独りで過ごす時間が長くなると、だんだんと孤独感が強まっていきます。そんなときに自分の声を聞くことで、不安や寂しさなど心理的なストレスが軽減され、心と身体のバランスが修正される可能性があります」(精神科医の岩瀬利郎氏)

 前出の樺沢氏が続ける。

「不足するコミュニケーションを補おうと、テレビを見ながら相づちを打ったり、ツッコミを入れたりするのも、プラスの効果があると言えます」

 内容次第で、老後の健康の“敵”にも“味方”にもなるのが独り言だ。しかし、その内容は自分ではなかなかチェックすることが難しい。独り言に関する知識を家族や親しい友人と共有して、お互いをチェックし合うのが効果的だ。

※週刊ポスト2019年4月26日号

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