世界一日本人ゲーマー「勝負事は一直線に勝ちにいってもダメ」

NEWSポストセブン / 2012年8月22日 7時0分

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プロ格闘ゲーマーの梅原大吾さんが語る勝負哲学

“世界一長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー”としてギネスにも認定されているプロ格闘ゲーマーの梅原大吾さん(31才)。日本人で初のプロ・ゲーマーとなり、世界一の称号を獲得した。このほど『勝ち続ける意志力』(小学館)を上梓した彼に、トップでいるための“勝負哲学”について聞いた。

――梅原さんが、粘り強くストイックにゲームに打ち込めるわけは?
梅原:ぼくってゲーム以外ではほんとは怠け者なんですよ。その意識があるからこそ、厳しく自分を縛るというか、好きなことに対してはその分、まじめにできるのかもしれないですね。

――ゲームを通して人生に活かせる“勝負哲学”を見出していますが、もともとそういう考えを持っていたのでしょうか?
梅原:考えたり分析したりするのは子供の頃から好きでしたけど、ゲームセンターという、年齢も生い立ちも何もかも違う人が一斉に集まって遊ぶ所で、いろんな勝負をしてきたからこそ、ある種の勝負哲学のようなものを学べたと思っています。自分がもし普通の人生を歩んでいたら、そういう感覚は持てなかったんじゃないかなと思います。

――“勝負事”を通して発見したことというのは?
梅原:それに頼るかどうかは別として、ゲームの勝負では、どのような心理状態の相手とやるのが自分にとっていちばん楽なのかを考えるんですね。すごく怖がっている相手なのか、怒ってる相手なのか、焦ってる相手なのかと。どのようなプレーがどういう相手に心理的な影響を与えるのかということもいろいろと試すんです。

 ゲームも、長く勝ち続けるコツは相手に“そこそこいい思いをさせてやる”ってことなんですよね。極端な話、あえて攻撃を受けてあげることで、一見いい勝負に見せておきながら、最後は自分が勝つという展開を作ったり。そういうのは経験ですよね。真剣に勝負をしている中に“遊びの要素”をいれることって、難しいことだけどできるんですよ。それはゲームに限らずいえることで、ただ一直線に勝ちに行ったからといって結果が出るものじゃないんです。

――著書で“99.9%の人は勝ち続けられない”といっているその意味は?
梅原:これはかなりハードルを上げたいいかたをしています。大した努力をしなくても、生まれ持った才能や要領のよさだけで常に勝つ側にいる人たちもいます。でも、そのなかでも、トップであり続けるには、才能のうえにさらに努力や心構えが重要になってくる。“99.9%の人は勝ち続けられない”というのはそういうことで、何かひとつの長所、ひとつの強みで一点突破できるほど、トップであり続けるのは容易ではありません。

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