芸能界の香典の基本は10万円 金額がタレントや事務所の面子に

NEWSポストセブン / 2019年7月23日 16時0分

芸能界の葬式には特殊なルールが存在する

 ジャニー喜多川氏(享年87)の「家族葬」には所属事務所のタレント総勢100人以上が集まった。さらに8月には「お別れの会」が予定されている。有名人の葬儀の裏には花の並べ方や焼香の順番まで、慎重かつ入念に準備された“序列”がある。

 今年3月17日にこの世を去った内田裕也さん(享年79)も、親族だけの密葬を済ませた後、「ロックンロール葬」と題した「お別れの会」を開いた。

「堺正章らタレントが数多く参列しましたが、関係者を驚かせたのは案内状に書かれた主催者の名前です。裕也さんは個人事務所にもかかわらず、“芸能界のドン”といわれる大手事務所のトップ4人の名前が連なっていたのです。いかに裕也さんが芸能界で重要な存在だったかがよく分かりますが、それぞれの顔を立てるため、葬儀委員長、副委員長、世話人代表といった肩書きが付けられていました」(同前)

 ベテラン芸能デスクの前田忠明氏が語る。

「各界を代表する“冠婚葬祭通”が集まって、弔辞の順番、花の順番から香典の金額までを決めるのが芸能界の葬儀です。たとえば歌手であれば、芸能事務所、レコード会社、テレビ局、そして業界団体それぞれの仕切る人がいて、事前に一同に集まって段取りを決めるのです。テレビに映るのは親交あるタレントたちの弔辞ですが、その裏には実に周到な準備がある」

 会社の総務が仕切っていくサラリーマンの葬儀とは全く違う世界だ。香典の金額にも、芸能界ならではの風習がある。

「葬儀の香典は、一般的には5000~1万円程度でしょうが、芸能人の場合は違います。基本の金額が10万円です。小さな事務所でそんなに付き合いもない、という場合は5万円くらいの時もありますが、基本は10万円。不祝儀はあまり大きな金額を包まないという一般的な常識と違い、金額がタレントや芸能事務所の面子になるわけです」(同前)

 そうした複合的な序列に気を遣う芸能界と違い、伝統芸能である歌舞伎の場合はある意味分かりやすい。

「歌舞伎の世界では家柄や人間国宝かどうかなどで決められた“格式”を何よりも重んじるし、それは明確に序列化されています。基本的には興行元である松竹がすべてを取り仕切る。6年前に大名跡である12代目市川團十郎さん(享年66)が亡くなった際には、仮通夜に弔問客が訪れるたびに、役者の名前や顔がわからない記者やカメラマン向けに、松竹が『今のは○○さんです』などとアナウンスしていた。

『報じる時は格上から書くように』という指示もあり、各紙とも、尾上菊五郎、中村吉右衛門以下の順番で書いていました」(芸能記者)

 斎場入り口に掲げられる名札も「歌舞伎役者」「演劇関係者」「その他」に分けられ、「上段右上」から順に、格上から並べられる。

※週刊ポスト2019年8月2日号

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