金田正一氏 大船渡・佐々木朗希投手に寄せる期待と不安

NEWSポストセブン / 2019年8月10日 16時0分

不滅の400勝という大記録を成し遂げた金田正一氏(写真/共同通信社)

 1936年に7球団で「日本職業野球連盟」としてスタートした日本のプロ野球。80年以上にわたる歴史のなかで一軍公式戦に出場した選手は約6700人にのぼる。では、そのなかで「史上最高の選手」は誰か? ファンではなく、レジェンドOBたちが互いを選んで投票した結果をまとめた『プロ野球史上最高の選手は誰だ?』(宝島新書)が話題だ。その投票結果で投手1位に輝いた金田正一氏(現役/1950~1969年、所属/国鉄ほか)に話を聞くと、豪快に笑いながらこう話す。

「他人様から史上最高の選手とか言われなくても、自分でわかっとる。大きなお世話だよ。ワッハハハ。

 悪いがワシを大谷翔平(2013年~、現エンゼルス)と一緒にするんじゃない。大谷の非凡さ、素質は認めるが、まだまだこれから。あれだけ足が長いと重心が高くなって大変じゃ。大谷は投げた時に首が傾くクセがあるが、下半身で投げていない証拠。もっと下半身を鍛えてタメができる投手になっていかなければいけない。

 野球人として一流か一流でないかは現役を終えてみないと分からない。それがワシの考え。ワシと比べちゃいかんというのは、そういうことじゃよ。大谷を凌ぐといわれている佐々木朗希(大船渡高校)は背も高いし、腕も長い。懐が大きく理想的なフォームじゃが、プロに入って“割りばし(細い体格)”でやっていけるかだな」

 そんな金田氏に“最高の打者”を聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

「ON(王貞治=1959~1980年巨人、長嶋茂雄=1958~1974年巨人)に限らず、落合(博満=1979~1998年、中日ほか)や張本(勲=1959~1981年、巨人ほか)などいたが、背が低いバッターが嫌だった。吉田義男(1953~1969年、阪神ほか・身長167cm)のような選手に背中を丸めて打席に立たれるとストライクが入らん。無理に入れようとするとパカーンと打たれるんじゃ。あれは嫌だったね」

 その吉田氏はレジェンドたちの投票ではトップ20圏外だった。グラウンドで直接対峙した最高レベルのプロ同士でさえ、人によって評価が大きく異なる。だからこそ、「史上最高の選手は誰か」という議論は、尽きることがない。

※週刊ポスト2019年8月16・23日号

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