文在寅政権の韓国TV支配、干された保守派識者はYouTubeへ

NEWSポストセブン / 2019年8月24日 7時0分

日韓関係が改善する日はいつか(写真/EPA=時事)

 韓国にも文在寅政権が突き進む反日姿勢とは一線を画し、冷静な提言を投げかける識者は一定数いる。だが、韓国内で彼らの主張が知られることはほぼない。

 そこには、韓国メディアの深刻な問題があると指摘するのが、近著『韓国「反日フェイク」の病理学』がベストセラーになっている日本在住の韓国人ジャーナリスト、崔碩栄(チェ・スギョン)氏だ。

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 最近の韓国マスコミ、とくにテレビからは政権批判の声がまったく聞かれなくなりました。

 コメンテーターは文大統領の政策をただ持ち上げ、アナウンサーもそれに相槌を打つだけ。とりわけ大きな影響力を持つKBSとMBCという2つの公営放送では、文大統領の「反日親北」思想が垂れ流され、それが過激な反日思想や今回の不買運動にまでにつながっています。

 全ての原因は、権力とテレビ局の歪んだ関係にあると私は考えています。李明博、朴槿恵と9年間にわたった保守政権の間、テレビ局の労組は反政府闘争を繰り広げてきました。

 李大統領就任直後の2008年5月、BSE(牛海綿状脳症)感染の疑いがある米国産牛肉の輸入反対デモが起こりました。ピーク時にはソウル市内で70万人が集まった大規模なもので、次第に李政権退陣を求めるデモへと発展していきました。

 デモのきっかけは、MBCの看板報道番組『PD手帳』が、BSEに感染した牛肉の輸入問題をリポートしたことです。

 李政権はこのことを問題視し、翌年、番組制作に関わっていたプロデューサーやディレクターなど6人を、農林水産食品部長官への名誉毀損の疑いで逮捕し、「調査報道チームの解散」「反発する者への解雇を含む懲罰」など厳しい措置を取りました。

 こうした政権によるテレビ局への介入は、朴槿恵政権時代も続き、李・朴政権の9年間で、MBCでは10人が解雇され、200人以上が懲罰を受けて窓際に追いやられています。

 ところが、朴槿恵が退陣し、2017年5月に文在寅政権が誕生すると、状況が一変しました。

 MBCの新社長には、過去にストライキの先導者と見なされて解雇された同局プロデューサーが就任。ストライキに参加していた局員たちが幹部に抜擢され、参加しなかった前政権寄りの局員たちが、逆に窓際に追いやられたのです。

 なぜこんなことが起きたのか。そこには韓国の公共放送の歪な仕組みが存在します。MBC、KBSともに、局の運営には「放送通信委員会」という大統領直属の組織が介入しており、委員会メンバーの過半数はその時々の政権が任命する。そして、その委員会が社長人事を決定するのです。

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