三代目ホンダ・インサイト 宿敵プリウスより勝っている点は

NEWSポストセブン / 2019年9月8日 7時0分

 発電用エンジンは最高出力80kW(109ps)の高効率な1.5リットルミラーサイクル。電気モーターの最高出力は96kW(131ps)。アメリカ仕様のスペックシートによればシステム出力は111kW(151ps)に達するらしいが、これはエンジン直結、電気モーターがそれをアシストするパラレルハイブリッド駆動時のみ発生可能な数値で、日本の実用域ではモーターの出力イコール最高出力とみていいだろう。プリウスの90kW(122ps)より若干強力だが、ほとんど違いはない。

 ところが、GPSの実測値にもとづいて0-100km/h加速を測って見ると、これがなかなか速い。特別なローンチテクニックを使わず、スロットルを一気に全開にするというシンプルなスタート法でビデオ撮影を行い、その映像をもとに手動計測してみたところ、8.3秒(メーター表示105km/h)。同じ場所、同じ方法でプリウスと同じパワートレインを積む「カローラスポーツ」の計測値よりも3秒ほど短かった。

 電気モーターで走るシリーズハイブリッドは性質がよりEVに近いが、数値上の最高出力のわりに速力が高いという点もEVライクと言えた。性能的に競合するのはトヨタが欧州で展開している強力な2リットル+ハイブリッドのほうであろう。

 動力性能の高さのわりに燃費が良いのもインサイトの特徴と言えた。すりきり満タン法による実測燃費は東京から奈良の天理までの532.9km区間が23.1km/リットル(L)、そこから山口・下関までの651.2km区間が25.3km/L……といった具合だ。

 ドライブ後半、クルマの特性の把握度が上がるにつれて燃費も出しやすくなり、帰路は福岡の糸島から下関までの147.5km区間(28.9km/L)、兵庫・豊岡から静岡・浜松までの400.2km区間(28.2km/L)の2区間で28km/L台をマークした。

 前者は福岡市の夕刻の大渋滞にドはまりしたことを勘案すると望外の数値。後者区間では舞鶴で高速道路に乗るまでは30km/Lを軽く上回っていた。車検証記載の質量1390kg、タイヤも非エコタイヤのブリヂストン「トランザER33-215/55R17」を履く中量級モデルとしては十分以上に良好な数値で、プリウスに十分対抗可能な燃費性能を持っているものと思われた。

 サスペンションの能力も非常に高い。高速道路や山道など、高い性能が求められるシーンでも破綻がなく、雨で路面が濡れていたり、舗装の破損箇所が多い場所を走ったりしても常に十分な安定性を示した。車体も非常に強固で、サスペンションに大きな入力があったときの受け止めはクラス標準を大幅に上回っていた。

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