王、門田、村田 “引き際の美学”を感じたプロ野球選手たち

NEWSポストセブン / 2019年9月22日 7時0分

長嶋茂雄選手の現役引退セレモニー(写真/時事通信フォト)

 阪神・鳥谷敬(38)や中日・松坂大輔(39)など、一時代を築いたプロ野球選手たちが進退を迫られているが、少数精鋭の選手のなかでも、「引き際を自分で決められる選手」は一握り。

 引き際の“美学”を感じさせるのが、「まだやれるはず」とファンに惜しまれながら引退した選手たちだ。

 40歳を迎えるシーズンで19年連続となる30号本塁打を放った王貞治氏は、「王貞治のバッティングができなくなった」とユニフォームを脱いだ。

“マサカリ投法”で知られる村田兆治氏も、41歳の現役最終年に10勝をあげた。村田氏はこう語る。

「私も『生涯先発完投』の信念を貫くために、余力を残して自分から引退を申し出ました。自分の信念を貫くか、先発、中継ぎ、抑えの役割にこだわらず続けるのか。引退は誰でも悲しいですが、本人にどんな信念があるかで結論は見えてくる。

 現役中にエースと呼ばれた選手ならファンの期待もあるので、中途半端はいけない。個人名は出さないが、進退の決断を間違えたと感じる選手は大勢います」

 一方、近年は“全盛期ほどの活躍はできなくても、ボロボロになるまで続けたい”と考える選手も増えてきた。

 40歳で打撃2冠を達成し、“不惑の大砲”と称えられた門田博光氏は、「複数年契約が諸悪の根源」としながらこう語る。

「我々の時代はレギュラーでなくなれば引退という流れでしたが、今は代打でも現役を続けられる。時代が変わったので単純に比較はできませんが、鳥谷はまだ38歳。選手として『ウェルカムな球団があれば続ける。使われ方次第で結果は残せる』という思いは当然あると思います。

 私も50歳まで現役をやろうと思っていたが、悲しいかな、本塁打と思った打球がフェンスの手前で失速するんです。

 私には『本塁打の打ち損ないがヒット』という考え方があったので、思うように打てなくなったある時、親しい記者に『老衰かなァ』と漏らした。それがスポーツ紙の一面に報じられて、引退の流れができてしまったんです」

※週刊ポスト2019年10月4日号

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